10ー2★


 「小学の昔みたいに俺と仲良くし続けていれば、この後味わうことになる地獄を見ずに済んだのになァ?

 じゃあな、かつての友よ。目一杯苦しんで死ね!!」


 「ま、待てェ!!考え直してくれっ!な、仲直りを――」



 前原の言葉を聞かずに巨大鋸で両手を滅多切って肉と繊維をズタズタにしてやる。


 「ああああ”あ”あ”あ”!!止めろっ!!俺ら、友達やったろ!?よせ、ええっ!!」

 「せやな、友達やったな?なら友達のお前には遠慮とか要らんよなァ!!」



 手の次は腕。細かく刻んでいき前腕部も上腕部もズタズタに切っていく。両手・腕ともに骨が見える状態にしてやった。それを見た板敷や井村が嘔吐した。

 

 “痛覚過敏になれ”


 「ぎゃあああ!!痛いいだい”ぃいいい!!た、のむ......助け、て...!!」


 連中と教師ども、ギャラリー生徒どもに助けを呼び掛ける。だが前原の救助要請に応える奴は一人もいなかった。ギャラリー生徒に至ってはヒューヒューと盛り上がって笑うだけだ。


 「分かるで~前原ァ。助けを求めてるのに誰もそれに応えようとしてくれない。それどころか無視するわ自分の醜態見て笑うわで、誰も助けようとはせーへんからな。同級生も教師も、家族も警察も、全員味方になってくれる奴はおらん。今がまさにその状況なんやけど、どうや?キツいやろ~?」


 歯をペンチで引っこ抜きながら今の状況を分かりやすく教えてあげ、味方がいないという孤独の辛さを存分に味わわせてやる。


 「は、あがが、ぁ...!」

 「はははは、泣く程にキツいんか?俺はお前らの前では泣かへんかったのに、お前は弱いなァ!?加害者は皆そうや。自分が虐げられる立場になったらあっさり折れて屈する。そうなるくらいなら最初から人を虐げなかったらええのに、理解できへんわホンマ、なァ!!」


 ゴキボキミシッ!!「~~~~うばあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”...っ!!!」


 「お前らはいつもそう。自分らが虐げられる側には絶対ならへんと思い込んでるクチやろ。世の中は平等やない、必ず優劣はあるし加害者と被害者は存在する。

 けど誰もがずっと美味しい思いをし続けられる程、世の中は甘くないって思ってるんよ俺は。まぁ今回は俺がお前らを虐げる側から虐げられる側に変えてやるけどな!」


 水魔術で、前原が倒れている床を沼に変える。そこに前原を顔から突っ込ませて拷問する。

 

 「そういやお前には、痛めつけられて動けなくなった俺を、ベタにも便所に顔を突っ込まされたことあったっけ。しかも糞がついた便器になぁ!アレはキツかったな~~。というわけでお前にもあのキツさを体験してもらおっか!!(パチン)」



 指を鳴らすと沼に腐肉と死肉がたくさん発生する。中には糞尿まで混じっている。残りの連中と教師どもはその悪臭に顔を歪ませてえずいている。あいつらでああなってるくらいだ、沼に顔を突っ込まされている前原なんかは地獄やろうな!


 「ごがぼががががが!がぎゃどえべごらあ”ぎゃげれどら...っ!!!」


 ズタズタになった手をバタつかせて藻掻いている。溺れているのと気が狂いそうな悪臭と汚物に触れる不快感とで手の痛みどころではなさそうだ。因みに俺は勿論対策済み。ガスマスクを装着して防臭バッチリ。


 「おーおー臭いか気持ち悪いか苦しいか~~?俺もそういう目に遭わされてきたんやからなー。しっかりその身に刻めよ?」


 引っ張り上げて呼吸をさせる。前原の顔は腐った肉まみれの醜い状態だ。本人の涙と鼻水でぐちゃぐちゃになってもはや顔面崩壊状態だ。そしてまた沼に顔を突っ込ませる。また呼吸させる......五分くらいその繰り返しをして遊んだ。


 「あ...ひぁ......うえああぁ......」


 沼を消した頃には前原はもう壊れていた。奴の人としての尊厳を十二分に踏みにじって汚すことに成功。だがまだ足りない!


 「お前も煙草を押し付けたりしたよな?煙をモロに吹きかけるわ肌に押し付けるわ、そこいらのヤニカス以上にクズをやってたなァ!!」


 ドスザクッ!ジュウウウウウウウ!!炎を纏った剣を刺して中から炙るというあの時の意趣返しをしてやる。

 

 「おえいうfvぶえbf...!!!」


 これ以上無い断末魔の叫びを上げて悶え苦しむ前原をこっちは存分に嗤ってやる。その後も数十分甚振り続けたところで、とうとう前原は廃人一歩手前まで壊れてしまった。コイツも潮時か...もっと虐げたかったが仕方ねーか...くくく。



 「もうお前の腐った体に触れたくもねーし...後は勝手に死ね」


 火魔術で業火の炎を放って前原を燃やす。



 「がああああ”あ”あ”あ”あ”...!!だ、れ、か......たす、け.........」



 前原の最後の救助要請も虚しく受け入れられず、業火の炎に燃え、焼き尽くされて消え去った。




 『はい三人目~!どんどん行くでー!!』


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