バトル・オブ・クレクレ
クレクレ!
書き手の皆さんは、通称「クレクレ」について、どうされていますか?
※ご注意 「クレクレ」は「クレクレ文」「おねだり」「おねだり構文」とも呼ばれますが、このテキストでは最も短い「クレクレ」と呼称します。
尻鳥が実際にやっている設定としては、
カクヨムにおいては、プロフィールと、個々の小説の紹介文に、クレクレを入れるが、個々のエピソード内には入れない。
小説家になろうにおいては、ユーザ自己紹介と、個々の小説のあらすじと、各話の「後書き」にクレクレを入れるが、各話の本文内には入れない。
それ以外のサイトについては、ほぼ籍を入れているだけなので、何もしていない。
と、という設定にしています。
カクヨムの仕様には「後書き」がありません。それなら他のヒトみたいにエピソード内に入れたらいいのか、と少し思いましたが、結局それは止めました。
その理由は、私のポリシーとして、
「小説」においてはオチとクリフハンガー(要ググ)、
「エッセイ」においては「締めの決め台詞」、
を、重要視しているため、そのコンセプトを弱めるような気がするからです。
なお、「なろう」は「後書き」がシステムとして用意されているので、そこまでの心配はしないで大人しく後書きでクレクレしてます。「なろう」にはカクヨムと違い小説の終了直後に広告が入らないというのも気分的に違います。各話の文中にはカクヨムと同じく入れないけどね。
今回のテキストは、尻鳥がなぜクレクレをするに至ったか、また実際のクレクレの内容はいかに変遷したか、を記すものです。
なお、今回のテキストを、他のかたがたのクレクレを
そもそも自分がクレクレしてるもんね!
クレクレ!
今さらですが、クレクレというのは、あるエピソードの後書き?に付記された、例えば以下のようなテンプレ文章のことです。
※ご注意 〇〇に入るのは作者名ですよ。
【〇〇からのお願い】
この小説を読んで
「面白そう!」
「続きが気になる!」
「応援してるよ!」
と少しでも思ったら、星をつけて応援してくれると嬉しいです!
貴方の応援が、〇〇の執筆のモチベーションになります!
よろしくお願いします!
正直言って最近までの私は、エッセイのエピソード文中で「評価してくれると嬉しい」という意の文章は書いても、クレクレを重要視していませんでした。
いや、そういうのを書きたい気持ちは判るんですよ? 私だって作品を評価してほしい、と思ってるんですから。ただ、そこまでやる必要があるのかなあ、と思っていただけで。
しかし、他サイトのとあるクレクレの中に「クレクレしないと、評価してほしくない、と読者に思われるそうなので」という一文を読んで……
ええーっ、そうだったの!?
確かにそれ言えるかも!
コミュ拒否の作者さんって実在するもんね!
そうじゃない私はクレクレしなきゃ!
と、思ってしまったのでございます。
では、私のクレクレ遍歴ですが。迷い道クレクレ~
まず、上記のテンプレをコピペして、私の名前を入れて検討してみたのですが……
あ、私にはムリ、と思ってしまいました。
ゲームシナリオライターであった私は、言葉の使い方にとても
① 「……と少しでも思ったら、星をつけて応援してくれると嬉しいです!」
もし私がこう書いたら、私は読み手にこう言っているのと同じだ、と思ってしまったのです。
「そのエモを俺のトクにしないと嬉しくない」
いやいや、エモをどう表そうと貴方の勝手ですから!
星をつけてくれなくても貴方の心の中にエモはあると信じてますから!
それだけのバワーが私の作品にはありますから!
② 「あなたの応援が、私の執筆のモチベーションになります!」
これって、こう言ってるのと同じですよね?
「星をつけなかったらこの先は書かない」
私は貴方のエモを人質にしたくない。
そして、誰も評価してくれなくても私は書きたいのです。
③ 「」
これは、テンプレに致命的に欠けている文章です。
「評価してくれ」ということは、これから評価してほしいのですから、まだ星をつけていない読み手に向けて書いているワケです。つまり、第一話を除きますが、既に星をつけてくれた読み手に対しては、このテンプレは、こう言ってるのと同じなのです。
「もう星をつけたヤツはどうでもいい」
感謝のない人間に、私はなりたくない!
あ~、判ってます判ってます。
計らずもこのテンプレを使ってしまった貴方は、そんなつもりで書いてない、そう解釈するほうが悪い、と仰りたいんでしょう?
もちろんです。貴方はそうでしょうとも。
でも、私は違います。
なぜなら、私のクレクレの出発点は、他のかたがたに「コミュ拒否」と思われたくない、という点だからです。
悪意ある解釈をする他人は実在します。誤解してしまう他人は実在します。そのことに疲れたヒトが気の毒にも「コミュ拒否」をします。ならばそうでない私は、悪意ある解釈や誤解の余地をできるだけ無くさなければならないのです。だって気がついちゃったんだもん。しょうがないじゃない。
貴方はそうでなくても……
でもね。
もし私が例えば、次のようなクレクレを見つけたとしたら……
【俺からのクレクレ】
この小説を読んで
「面白そう!」
「続きが気になる!」
「応援してるよ!」
と少しでも思ったら、そのエモを俺のトクにしないと嬉しくない!
星をつけなかったらこの先は書かない!
もう星をつけたヤツはどうでもいい!
クレクレ!
きっとゲラゲラ笑いながら、「おら、星めぐんだるわ!」と書き込みして満点をつけると思います!
さて次は、実際の私のクレクレ本文ですが。
カクヨムにもあるノウハウが書かれたエッセイなども参考にしてチャレンジしています。
「小説家になろう」の後書きにおいては以下①~④のような変遷をたどりました。
カクヨムを含むそれ以外の各所では、④の二行目のみ使用しています。
①
ご愛読ありがとうございます。
拙作はご指摘に応じて改善する用意があります。
②
ご愛読ありがとうございます。
ご指摘・レビュー・星・サイト機能によるブックマークをいただければ嬉しく!思います。
③
ご愛読ありがとうございます。
ご指摘・レビュー・星・サイト機能によるブックマークをいただければ嬉しく!思います。
もうしたよ、というかたには感謝を!
④
ご愛読ありがとうございます。
評価や反応をいただけると、尻鳥は嬉しくて踊ります。そして最愛の奥様に笑われます。
①については、まあ、社交辞令ですね~
挨拶しときますよ、会釈されたら会釈を返しますよ、無視とかしませんよ、てなことを伝えたい、という狙いがあります。
万能ですけど、クレクレとしては弱いですね~
それにしても他のクレクレする人のリアルって、どうなんだろ?
もちろんその人の勝手なんだけど、近所や職場や学校での挨拶をムダだ、虚礼だ、と考えるタイプだとしたら、クレクレ自体が向かないと思いますよ~
②はもう少し考えています。ポイントは「嬉しく!」の「!」の部分ですね。ここに、他のクレクレとの差別化と、読み手の余計な裏読みを勢いで断ち切る、という狙いをこめています。
③は上記②に加えて、既に星をつけてくれた読み手への感謝をこめています。
大口叩くなら最初からすればいいのに、って? どんな才能に溢れたヒトでも、最初から何でもできる、最初から何でも気付けるワケがありませんよ!
④はたぶん、最終バージョンになると思います。
ここまでが苦労したのよ~
差別化という点ではもう満点ですね。たぶん誰もマネできない。しない(笑)。
独自のペーソスが入ってるために、お願いする卑屈さやゴーマンさが和らぎ、読み手が余計な裏読みをしようとしてもできません。
ちょびっと個人情報が入ってるので読み手との距離感が少なくなることが期待できるし、ストーリィがあることも気に入ってます。ストーリィというのは、幸せな家庭的ほのぼのの範囲で、イイ大人の男が尻を振って鳥みたいに踊るシーンですね。
自画自賛!
クレクレ! 今日も踊ってるよ~
(クスクスクス)
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