第3話 憧れの冒険者になるんだ。前編

 俺は外から聞こえる鐘の音で目を覚ました。

 この町では、決まった時間に教会から鐘の音が鳴るようになっているのだ。


 俺は朝ごはんを食べに部屋をでた。下に降りると食堂からいいにおいがしてくる。昨日の夜ご飯はとても美味しかった。ご飯を作ってるのはマロカさんの夫で料理長のバンガさんだ。少し強面だが、とてもやさしい。

 人は見た目には寄らないのだ。夜ご飯が美味しかったから朝食も美味しいのだろうと期待しながら食堂まで向かった。


「おはようございます、バンガさん!朝食、貰えますか??」

「おう、シュンイチ。ほれ、朝食だ。」

 朝食はパンに野菜スープ、おかずに目玉焼きとベーコンみたいなものがあった。飲み物は自由なのでお茶を入れた。俺は貰ったは朝食を手に席に着き食べた。

 普通の洋式な朝食かなと思ったら違った。

 パンと目玉焼きは想像通りだったが他が違った。野菜スープはすごい肉の出汁がでているのだ。あっさりだかとても濃厚な味わいなのだ。そして、ベーコンは今まで食ったことがないベーコンで脂が濃厚で深い味わい。これが異世界の食事。うまい。

 ラノベで読んだ、肉に魔力があるからおいしいと書いてあったことを思い出した。本当だったんだと思って確認しようかなと思ったがなんの肉なんかを知ると食わず嫌いが発生するかも知れないから知るのはあとにしよう。


 そして朝食を食べ終わった俺は冒険者になるために出掛けようと思ったが場所を知らない。なので、マロカさんに聞こうとマロカさんの所に向かった。


「マロカさーん。聞きたいんですが、冒険者ギルドの場所を教えてほしいんです。」

「冒険者になるんかい?」

「はい!!憧れてたんです!!」

「そうかい。ギルドの場所はねぇ、出て右に行って真っ直ぐ行くと大きい建物が冒険者ギルドだよ。目印は剣と盾の看板があるからね。」

「はい、ありがとうございます!!じゃあ、行ってきます!!」

「はい、いってらしゃい。」


 こうして俺はギルドに向かうことが出来た。やっと冒険者になれると思うとテンションが上がってきて少し早歩きで向かったのだった。




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