第三章:勇者と元勇者
序文
「彼は名の通り、放たれた火球を呑みこみ、切り裂いた魔を喰いつくす。その貪欲な聖剣は、神の祝福によって勇者を求めた。それまでに帰らなかった、幾人もの勇者の無念を晴らすべく」
――「新編コロナウ風土記 第十三節 魔擢の聖剣と勇者」より
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