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何だかもうドキドキしすぎて、ふわふわした気持ちで食事をした。
そこでも支払いは瞬くんが済ませてくれていた。
「瞬くん、お金…。」
「デートだから、奢らせて。」
「でも…。」
「じゃあ次のデートのときは結衣が奢って。」
次って…。
次もあるの?
そう淡い期待をしながら、私はコクリと頷いた。
瞬くんは満足そうに笑った。
その後は瞬くんの運転する車で、夜景の見える公園へ連れてきてもらった。
こんなの、本当にデートじゃないか。
私はドキドキしながらもどこか浮かれ気分になる。
実は男の人とデートらしいことをしたことがなく、こんなにときめく体験は初めてなのだ。
「うわ~、綺麗!」
少し小高い展望台のような所から街並みが見渡せ、キラキラと宝石のように輝いて見えた。
私はスマホを取り出してその夜景の写真を撮ってみた。カシャッと良い音が響くが、撮れた写真はずいぶんとお粗末なものだった。
「夜景って上手く撮れないね。」
「そうだね。フラッシュをたかずに、シャッタースピードを少し遅くするといいかな。」
私が首を傾げると、瞬くんは私のスマホを覗きこみ、長い指でしゅるしゅるとカメラの設定をいじった。どんな設定にしているのかよく分からなかったけど、それよりも覗きこんだ瞬くんの顔が近すぎて、そっちに緊張してしまう。
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