第二話 アリアの力

――満開の島 ロシリア・沖あい


◇リンジー

――アリアサン、

スゴかったデスネ~!


◇クロナ

うんうん!

あの魔徒を

追い払っちゃたしさ!


◇アリア

え、えっと……

そ、そうですか?


◇カイ

ああ、

あの力は大きな戦力になるよ


◇アリア

お役に立てていれば

嬉しいんですが――


でも、どうやったのか

覚えてなくて、

自由には使えないですし……


◇ノア

そのとおりだ


自由に使えない力は

当てにならないということだ


◇アリア

そう……ですよね

すみません……


◇クロナ

ちょっとノア!

なに、その言い方?


アリアが役に立たないって

言いたいの!?


◇ノア

あ、いや……


◇カイ

ノア、言い過ぎだぞ


◇ノア

うっ……

だが僕は間違ったことは

言ってないぞ!


◇カイ

アリア、気にしないでくれ


◇クロナ

そうそう!

今でも充分アリアは

役に立ってくれてるよ!


◇カイ

ああ、キミの治癒魔法は強力だ

その力があるだけで、頼もしいよ


◇アリア

そう言ってもらえると

ありがたいですが……


◇クロナ

そうそう!

気にしない気にしない


ノアはね、

大好きなカイがあなたのことを

褒めたから拗ねてるだけだから!


◇ノア

な、なにを言うんだクロナっ!

僕はそんなっ……!!


◇クロナ

ノアはね

昔から怪我ばっかりしてる

カイの役に立ちたくて


治癒魔法の勉強頑張ったんだけど

そっちは全然、

向いてなかったんだよね~


だから、治癒魔法が使える

アリアが羨ましいだけだから!


◇ノア

なっ――!?

クロナっ!


◇アリア

そうなんですか?


◇ノア

そ、それはっ……!


◇アリア

ノアさんは、

本当にお兄さん思いなんですね


◇ノア

っ……!


◇カイ

そうなんだよ

ノアは昔からいざという時に

助けになってくれる


俺の、頼もしい弟だ


◇クロナ

ふふっ

だってさ、ノア?


◇ノア

アリア、すまない……

酷い言い方をして……


◇アリア

いえ、いいんですよノアさん


◇カイ

お!

島が見えたぞ!

あれが『ロシリア』か?


◇クロナ

ほら、ノア!


◇ノア

え?

あ、ああ……

方角的にもあってる


古来から精霊術によって

守られてきた……

美しい島――


『満開の島・ロシリア』だ



********************



――満開の島 ロシリア・港


◇カイ

ここか

古くからある名家がある

っていう島は


◇ノア

ノーラグベルの

カシュタ翁によれば――


ここなら『アーク』の情報が

あるかもしれない……

っていうことだな


◇クロナ

見つかるといいね


◇カイ

ああ


◇カイ

それじゃあ、リンジー

留守番を頼む


◇リンジー

イエース!

シップのコトは

任せてくだサーイ!


◇アリア

リンジーさんは

行かなくていいんですか?


◇リンジー

ハーイ!

ワタシはマキナのリサーチも

ありマスから、オルスバンデス!


そのかわり

オモシロいマキナを見つけたら

絶対にコーリングするんデスヨ!


◇クロナ

もちろんっ!

そっちは任せて!


◇リンジー

それでは、

お気をつけてデ~ス!!


◇カイ

それじゃあ、みんな行こう!



To Be Continued……

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