閑話5-1 『陛下と王妃達』

 王宮のとある一室。ここは本来、家族の団欒のためだけに作られた場であったが、その用途で使われることは滅多になく、最近まで埃を被っていた。

 そんな謂れのある部屋に今、明かりが灯っている。


 笑顔の絶えない一家の団欒風景。

 幸せな光景だが、昨日までは決して拝めなかった光景である。中央の席で愛する妻達を眺める男は、視界に映る笑みをしみじみと噛み締めていた。

 そして話が弾む中、ふとした拍子に1人の妻が涙を流した。

 顔は笑っているし、悲しくて泣いているわけではない。ただただ嬉しくて、涙を流しているのだ。


 まるで、今まで泣かずに我慢して溜め込んで来た涙を、吐き出すかの様に。


「あっ……。申し訳ありません、思い出したらまた、涙が……」

「良いのよ、存分に泣きなさいな。普段のしみったれたハリボテの笑顔なんかより、今の顔の方が全然マシだわ」

「スカー姉様……。お胸をお借りしても宜しいですか?」

「良いわ、いらっしゃい」


 第一王妃であるスカーレットの胸に、第三王妃のリーシャが飛び込む。子が産まれるまでは姉妹仲が良かったが、アリスティアが産まれてからはこのような光景を見る機会は、失われてしまっていた。

 やはり妻達にぎこちない顔は似合わん。自然体で笑う姿の方が美しい。


「これも、あの子のおかげか……」

「左様でございますな」


 ワシの言葉に、背後に控えていたザナックが同意する。その言葉を聴いた妻達が、思い出したかの様に熱に浮かれた。


「そう! それだわヨーゼフ! あの子は何者なの!?」

「シラユキちゃんだったかしら。あの子、とっても強くて輝いていて、その上綺麗で可愛い子だったわね~。いつもならお願いしたら何でも教えてくれたヨーゼフ様も、この子についてはダンマリだったもの。そろそろ教えてくれても良いんじゃないかしら~?」


 スカーレットに続き、第二王妃のシルヴィアも乗っかった。


「スカーもシルヴィも落ち着け。……そうだな、決闘も終わったし話しても良いだろう」

「そうですね、秘密にする必要は無くなったかと」


 彼女との出会いから、その活躍に至るまで。エイゼルからの報告文も含めて妻達に説明した。


「決闘が始まる前、彼女が負ける心配は一切していないって言うから何事かと思ったけど……そんな経歴があったのね」

「あらあら。なら、時期的に考えて、あの珍味も彼女からの差し入れかしら~?」

「うむ。あれもシラユキちゃんが仕留めてきた物だ。あれは美味かったのぅ……」

「そうね! リーシャも美味しかったでしょ?」

「……は、はい。あまり量は食べられませんでしたが、今まで味わったことのない、とても美味な物でした」


 リーシャがスカーの胸に埋もれたまま答える。くく、彼女のことを話しているうちに落ち着いて、その後恥ずかしくなって出るに出れんのだな。

 何年経っても愛らしいやつじゃ。


「奥方様、実はこれからシラユキ様がここにやってこられるのです。もうまもなくその時間ですから……」

「……っ!」


 リーシャが慌てて起き上がる。


「なんじゃザナック。もうネタバラシしおって」

「ヨ、ヨーゼフ様。えほっ、知っていたなら教えてください」

「ふはは」


 笑うとリーシャが頬を膨らませた。こんな自然体のリーシャを見るのも久方ぶりだ。数年前からずっと身体の調子が良くないが、最近では回復の兆しが見えておる。咳はまだ出るようだが、今日は一段と元気じゃ。これもあの子のおかげかもしれん。

 シラユキちゃんも、きっとリーシャを見れば気にいるはずじゃ。アリスの事も可愛がっておるしきっと……。


 いや待て。

 気に入られすぎると不味いかの? 最悪リーシャにまで手を出したりは……いやいや、ワシの妻じゃぞ? そこまで見境ないわけがないか。しかし、アリスの方もまさかあそこまでシラユキちゃんに懐くとは思わなんだが。

 あの場でキスまでしておったし、将来的な事も見越して……。大事な娘をやるのはいつも苦渋の決断を強いられるが、シラユキちゃんなら喜んで託せそうじゃのう。


 放っておけば、魔法の才能を開花させたアリスを見て、色んな連中が狙い始めるところじゃが、あの戦いを見た上でシラユキちゃんに手を出す馬鹿者はおるまい。

 懸念があるとすれば隣国の連中かの。……ワシらもなんとかするが、まあシラユキちゃんが守ってくれるじゃろ。


 しかし、魔法が使えずずっと図書室にこもりきりだったあの娘が、あれほど楽しそうに魔法を使っている光景は、やはり来るものがあったの。

 ワシも歳かもしれん。民衆の前では泣かなかったが、今でも少し危ういな。


「今度はヨーゼフの番ね」

「む!?」


 スカーに頭を抱きしめられ、顔の側面が豊満な胸に埋もれる。

 昔はよくこうしてもらっていたが、相変わらず心地よいの。このまま眠りにつきたくなる。

 いや、眠りにつくなど勿体ない、むしろもっと甘えたいところじゃが……今はやめて欲しい!


「もう、ヨーゼフったら。暴れないでよ。何を恥ずかしがってるの? 昔はこうやって甘えていたじゃない」

「そ、それはそうじゃが、後にしてくれんか!? 今はちょっと不味い」

「あらあら、何が不味いのです?」


 逆側をシルヴィに抑えられる。右腕を柔らかい感触に包まれた。


「さ、さっきザナックが言ったじゃろうに!」

「ふふ、イジワルするヨーゼフ様にはオシオキですっ」

「むぐっ!?」


 油断したところを、正面からリーシャに強襲される。


「あらリーシャ、いつになく積極的じゃない」

「娘には負けていられませんから」

「ふふ、そうねぇ~。アリスティアちゃん達、皆あの子にお熱だったものね」

「武力も魔法も持ち合わせていて、あんなに可愛いのよ? 夢中にならない方がおかしいわ。私も、ちょっと危なかったもの。昔ヨーゼフに抱いた憧憬が危うく塗り替えられるところだったわ」


 !?


「ふふ、私もよ~。あの子達が夢中になっちゃう気持ち、分かるわ~」


 !!??


「今頃学園生達は大騒ぎでしょうね。あんな子が突如彗星の如く現れて、複数の子と既にみたいだもの。ミカエラさんが躊躇なく片膝をついて、騎士の儀を受け入れたのも大きいわ」

「あれは絵になったわね~。ヨーゼフ様じゃあんな美しい光景は出来上がらなかったわ」


 ……。


「あら? ヨーゼフ、落ち込んでる?」

「……」

「もう、ヨーゼフ様ったら。冗談よ、冗談! 私達の夫はヨーゼフ様ですよ。今更乗り換えたりなんてしませんわ~」

「そうですよヨーゼフ様。だって、お強いんですから。噂では街の子供達も、いつかヨーゼフ様みたいな格好良くて立派な大人になりたいと言ってましたもの」

「そうね。男の子は皆、竜を討伐したヨーゼフに憧れてるわ。こんな風に落ち込んでいたら、子供達に失望されるわよ」

「……! う、うむ、そうだな!」


 ……と、なんとか持ち直して元気になったヨーゼフであったが、今日の決闘の話が広がるにつれて、男子の憧れの的第一位は、徐々に神丸へと塗り替えられていくのであった。


 そして妻達に持ち上げられる事数分、突然部屋のドアが大きく開かれた。


「お邪魔しまーす!」



◇◇◇◇◇◇◇◇



「それじゃ陛下、またねー」

「うむ、またの」


 少女と、少女に連れられてやってきた娘達が各々頭を下げて退出して行く。最後の1人が部屋を出て扉が閉じられた瞬間、ヨーゼフは姿勢を崩した。


「はぁ……。今日も驚きっぱなしじゃった」

「嵐のような子でしたね。……それにまさか、私の身体を治してくださるなんて」

「うむ、本当に良かった。リーシャが元気になってくれてワシは嬉しい……」

「その通りね! リーシャ、もうすっかり元気なんでしょ?」

「はい、スカー姉様。今なら昔みたいに追いかけっこも出来そうです!」

「ふふ、良かったわね~。私も混ぜてもらってもいいかしら~」

「勿論です、シルヴィ姉様」


 シラユキちゃんはひと目見て、リーシャの体調不良が毒によるものだと見抜いた。彼女は眩い光を発しながら、高位の『神官』が用いる『ハイリカバリー』と『聖女』にしか扱えないと言われる『浄化』で綺麗に治してくれた。

 すると、たちまちリーシャの顔色は良くなり、飛び跳ねられるほどに元気になったのじゃ。教会の最高指導者の『教皇』ですら成し遂げられなかった事を、シラユキちゃんはあっさりとやってのけた。


 領地や領民、弟や姪に続き、娘も妻も救ってくれるとは……感謝してもし切れん!


「しかし、よもやリーシャの身に毒が仕込まれておったとは……。最近体の調子が良かったのも、シラユキちゃんの言う通りやもしれんな」

「さようでございますな。我々に気付かれず、長年かけて行ってきたようですし、証拠は残っているはず。ナンバーズを使って追跡させましょう」

「うむ」


 シラユキちゃん曰く、リーシャの体内にある毒は例の魔族に魂を売っていた連中の仕業だと言っていた。

 彼女の母も同じような毒に苛まれていたというし、使用された毒も似通っているらしい。確かにリーシャが持ち直したタイミングと、奴らを掃討したタイミングは近すぎる。ほぼ間違いないと言っていいだろう。


 そんな毒に長期間に渡って蝕まれ続けたリーシャが、生きておる事自体が奇跡だと彼女は言ったが、それはリーシャが授かった神聖魔法スキルのお陰じゃろう。自身に体力を回復させるための『リカバリー』を毎日欠かさず施していた事により、毒の効力が下がり、生きながらえる事が出来たのだ。

 ……何にしても、そのおかげでリーシャはシラユキちゃんに出会う事が出来、治療してもらえる機会が得られたのじゃ。リーシャの努力は、無駄ではなかった。


「それにしても、ヨーゼフ様が内緒にしていた理由がよーく分かったわ。うふふ、驚き疲れちゃったわ~」

「彼女の話は面白かったし、聞いていてワクワクするようなものばかりだったわね。彼女のこれまでの活躍も、壮大な計画も、今日の戦いを見ていなければ信じられなかったでしょうね」

「あまりに現実味がない話ばかりだものね~。普通なら、誰もあんな女の子が達成出来るとは思えないわ」

「今日の戦いは、それを信じさせる為でもあったという事ですね! あれほどの戦いぶりを見せられては、彼女の知識を否定出来る人はいないでしょう」

「リーシャもすっかりあの子のファンね」

「はい!」

「まあ私としては、娘が増えた事に満足したわ」


 そう言ってスカーレットはニンマリと微笑んだ。そんな彼女を見て、他2人の王妃も思い出したかのように表情を綻ばせた。


「私も娘が元気になって、素敵な人を見つけてきてくれて嬉しいです。そしてその相手が私の娘にもなるだなんて。ふふっ」

「うちの娘達は、私に似て綺麗で気立良しに育ってくれたけれど、お母様と呼ばれてあれほどときめいた事はないのよね~」

「私達、すっかりシラユキちゃんの虜よね」

「そうね~」

「強く美しく、それでいて甘えたがりな所があるだなんて、何だか放っておけない子でしたね」


 シラユキに母と呼ばせた彼女達は、いつになく顔を綻ばせ、夢心地のような気分に浸っている。


「それにしても、彼女との関係はこれから育むにしろ、母として関係を深めて行くにしろ、側に控えていた彼女が強敵ね」

「紹介された時は目を疑ったけど、そんなの些細な事だったわ」

「はい。私はあの微笑みを見て、亡くなったお母様を思い出しました」

「分かるわ! シラユキちゃんが主体だったからあまりお話し出来なかったけど、可愛らしくて儚気なのに、母性が溢れ出ているなんて。私としたことが、と思ってしまったわ」

「シラユキちゃんが自慢の母と紹介するのも頷けるわね~」

「でも指を咥えて見ているだけというのも歯痒いし……。そうだわ、今度お茶会に誘ってみようかしら?」

「まあ、良いですね!」

「企画は任せて~」


 本人のいない所でとんとん拍子に話が進むのを恐れて、ヨーゼフは念の為注意しておく事にした。


「お前達、彼女はシラユキちゃんの大事な人だから、怖がらせちゃいかんぞ? 彼女は本当に普通の、ふつーの平民である事を忘れてはならんぞ?」

「分かってるわよ、心配しないで!」

「大丈夫ですよヨーゼフ様、お茶会をするだけですから~」

「……リーシャ、頼むぞ」

「お任せください、ヨーゼフ様。姉様達が暴走しないよう注意を払いますから!」

「うむ……。それでも心配じゃのう」

「陛下、それでしたらナンバーズを使ってアリシアと連携をしておきましょう。彼女なら上手くサポートしてくれるはずです」


 ヨーゼフと気持ちを同じくしたザナックは、少しでも負担を減らす為に、手札を切る事にした。


「おお、そうじゃな! あの戦いと先程の話で、シラユキちゃんに対する優先度はさらに上がった。彼女の親族に何かあっては申し訳が立たん。……というか、この国を守るための必要経費じゃ。それを思えば、今更割り振るナンバーズが増えたところで大した痛手ではない」

「何かあってからでは遅いですからね。……本当に」

「うむ……」


 2人は、今日見せられた暴力が街中で行使される事態を想像し、身震いした。


「丁度いいのは……アハトノインが妥当か。手持ちの案件は片付いておるし、交代で護衛に回せば良いだろう」

「シラユキ様が直接磨かれた2人ですね。女性であった方が安心感も与えられますし、私も賛成です」

「うむ。聴いておったな、アハトノイン

「「はいっ」」


 暗闇から現れたのは、日の当たる道を歩けば男が放っておかないような美女達がいた。少し前まで不気味だとか陰気だとか噂されていた者達とは思えないほどに変身した彼女達を見て、ヨーゼフは自嘲気味に笑った。


「明日からリーリエ、リリ親娘の護衛に回れ。それと、今日中にシラユキちゃんとご家族に挨拶を済ませておくように」

「それから護衛における注意点はアリシアとツヴァイに確認するように。行きなさい」

「「失礼します」」


 現れた時のように、ナンバーズは影へと消える。


「これで対策は万全じゃな」

「それでも駄目なら謝りましょう」

「うむ……」


 チラリと妻達の様子を見ると、そちらではシラユキの連れてきた子達について話題がシフトしていた。

 彼女達が見つめるシラユキに対する感情を見て、華々しい学園生活時代を思い出しているようだった。


「……さて、ザナックよ」

「ええ、陛下。今回のシラユキ様が仰られた今後の予定内容。それらが及ぼす混乱具合を私なりに纏めておきました」

「流石、仕事が早いな。出来ればこの件は、ルドルフとも話し合っておきたい所じゃが、あの子は明日にでも行動し始めるだろう。まずはワシらが方針を固めておかねばな」

「その通りですね。まず1点目……の前に、良かったですね陛下。ランク8の武器を貰うことが出来て」

「お、そうじゃな! しかも建前上『国に』ではなく『王家に』献上じゃからな。ワシの好きに扱ってもいいという、シラユキちゃんの優しさが込められておるわ。ふははは!」

「シラユキ様の技術が広まれば、ランク4や5の武具が貴族御用達の専門店ではなく、一般的な商店に並び始める。それを思うと、年甲斐もなくワクワクして来ますね」

「そうじゃのう……」


 若い頃戦場やダンジョンを駆け巡った日々を思い起こし、その熱気を再び求めるかのように体が疼いた。


「なのでなザナックよ」

「なりませんよ陛下」

「まだ何も言っておらんじゃろうが」

「言わずとも分かりますとも。ダンジョンに入りたいとかそう思っていらっしゃるのでしょう? 王の仕事に休みはないのです。ただでさえシラユキ様が起こす新事実や新製法に対して、しかるべき処置や対策、万全なサポートをしていかねばならんのですから」

「ぐぬぅ……」


 と苦言を呈した所で、ザナックはため息を漏らす。普段ならここでこの話は切り上げ、これからの対策案を話し合って行く所なのだが……。

 今はヨーゼフが抱える昂りを、自身も感じていたため普段らしくもない甘い考えを口にしてしまった。


「……ですが、このままでは陛下は満足できますまい」

「うむ。……む?」

「今この王国では、シラユキ様を始めとした新しい風が吹いています。このまま手をこまねいていては、王国内で生きた伝説として語られている竜退治も、その内シラユキ様の偉業に塗りつぶされて行くことでしょう。陛下の強さはまだまだ現役であることを国内外に知らしめる必要がありますし、月に数回であればダンジョンに潜る事を許可しましょう。勿論、私もお目付役としてついて行きますが」

「おお!」


 ヨーゼフは目を輝かせて立ち上がると、話を聞いていたのか王妃達が詰め寄ってきた。


「ヨーゼフ様が行かれるのでしたら、私もお供します! 回復魔法はお任せください!」

「当然、私もついて行っていいわよね?」

「ヨーゼフ様、抜け駆けは駄目ですよ~」

「な、なに!? い、いかん、危ないから駄目じゃ!」


 ヨーゼフは慌てて止めるが、王妃達はその言葉を無視して盛り上がり始めた。

 そして止めた所で無駄であると察したザナックは、対策を講じ始める。


「そうです、今度シラユキちゃんに魔法を教えてもらいましょう! 学園生や国民に魔法を伝えて行く方法も気になりますし、困っているなら力を貸せますわ!」

「リーシャ、良い考えね」

「あ、そうだわ~。私達でダンジョンに行く時は、シラユキちゃんが言っていたパーティシステム? が作れてからにしましょうよ~。私達が率先して扱う事で、私たちとの関係性も知らしめられるわ~」

「ではシラユキちゃんにお手紙を認めましょう。いえ、此方はお願いする立場なのです。お手紙ではなく直接お願いをしに行きましょう!」

「お、良いわね。ならついでに、息子達を揶揄いに行こうかしら」

「もう2人とも? 学園に乗り込んだら騒ぎになるから、ひっそりと行かなきゃいけないわね~」


 王と王妃のパーティでダンジョンに乗り込むどころか、突発的な授業参観すら計画されている現実に、ヨーゼフは頭を抱える。

 事前連絡なしで行ったら、結局騒ぎになるだろうに……。


「……そうじゃった、学生時代はスカーレットばかり目立っていたが、リーシャもそれなりにアグレッシブな娘じゃった」

「そうでしたね。元気になって良かったと喜ぶべきでは」

「そうなんじゃが……まあなるようになるじゃろ」


 そして彼は、手綱を握るのを諦めた。


「では、話を戻しましょうか。まずは軽い案件から済ませましょう。シラユキ様が仰った初心者ダンジョンのタイムレコードの更新についてですが――」

「ああ、それについては――」


 この日、家族の団欒のためにと作られた部屋は、十数年ぶりに活気を取り戻していた。

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遅ればせながら閑話投稿。翌日定時に閑話2を投稿します。

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