第359話 白き閃光です!!

「ルーミエル様っ!!」


 おぉ! アイリースさんがキラキラした目で見つめてきます!!

 ふっふっふ! どうやら、ごく◯んの名台詞がカッコ良かったから、思惑通り僕の先生として株がうなぎ上りした様ですね!!


「どうやら、コレールも戦場に様ですね……」


 アヴァリスとミレーネさんは統一神城で全体指揮および、結界の修復と維持。

 リュグズールとクロエさんは敵と戦闘中、フォルクレスを含めた他のシングルの皆んなは残党の対処ですか。


 オルグイユはかなり荒ぶってるみたいですし。

 フェルなんて周囲に敵がいないからって戦場のど真ん中で寝てますね……

 むぅ、戦場ですらいつも通りに寝るとは! 流石はフェル! 流石は眠りの伝導者ですっ!!


「メルヴィー」


「はい」


「皆んなに情報の伝達をお願いします。

 それと、ここも襲撃された以上、絶対に安全とは言い切れません。

 トリプル上位、できればダブルを何名か派遣する様に伝えて下さい」


「かしこまりました」


 一礼すると同時にメルヴィーの姿が掻き消える。

 うん、これで問題ないでしょう!

 なにせ、メルヴィーの仕事は凄く早いですし! もう数分もしないうちに誰か護衛が派遣されて来るハズです。


「あっ、ついでに学園の結界を補強してっと。

 オシークスさん……いえ、学園長、後は任せましたよ!」


 そう言って颯爽と立ち去る……ふっ、決まりましたね。

 さてと……おぉ、ネルヴィア様とヴィスデロビア、全力では無いとはいえ結構激しく戦ってますね。


 ヴィスデロビアはネルヴィア様の出方を窺いながら、殆ど一方的な本気の攻め。

 まぁ本気とは言っても全力ではありませんし、ネルヴィア様以外との戦いも想定してペース配分をした上での本気。


 対するネルヴィア様は基本的に防御に努めて、統一神界に被害が出ない様に時折反撃を返す。

 完全な時間稼ぎの姿勢ですね。

 ネルヴィア様が防御に努めてるからヴィスデロビアは攻めあぐねているってところですか。


 ネルヴィア様が防御に徹して時間を稼いでいるのは、恐らく僕が来るのを待っているから。

 流石のヴィスデロビアでも僕とネルヴィア様を同時に相手取るのは厳しいでしょうしね。


「う〜ん……」


 となると、僕のポリシーに若干反するとは言え、ここはヴィスデロビアに奇襲を仕掛けるべきなんでしょうけど……

 あの2人、当然の様に僕がここにいる事に気付いてますね。


 あっ、ヴィスデロビアと目が合った。

 むぅ、一応気配等を遮断して隠れてたのに……しかも余裕の微笑みで笑い掛けられてますし……


「生意気なぁ〜!」


 ヴィスデロビアの目が雄弁に語っています!

『そんな所で何をしてるんだあの幼女は?』と! そして『そんな所に隠れてないでかかって来い』とっ!!

 むぅ、キザな笑みを浮かべやがってぇ〜! あれは絶対に僕の事を馬鹿にしてる目です!!


「いいでしょう! そこまで言うのなら、お望み通りやってやりますよ!!

 全てを破壊し、消滅させる白き光に呑まれろ!」


 ふふふ、この僕を! しかも、生徒達が見ているであろう前で馬鹿にした事を後悔するがいいっ!!


「神能〝殲滅ノ神〟」


 これは眷属として繋がりを持った時に献上されたコレールの力の一端を基に、神能・神獣ノ王で昇華して完成させた一撃。


 黒龍の咆哮ブレスは全てを破壊し消し去る黒き閃光。

 それに準えて言うのならば、これは触れたもの全てを塵も残さず消滅させる白き閃光ですっ!!


滅光ノ咆哮ホーリー・ブレス!!」

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