夜食(3)

小さめの鍋を取り出しコンロの上に置く

ぼっと着いた火を調整して少し弱める


コポコポと小さな気泡が立つ鍋の音を聞きつつ

棚の中から深めのマグカップを取り出す


トースターを開け食パンを無造作に入れ焼き始める

スープの袋の切り口を切りカップに入れる


熱々になり過ぎない程度に温まったら火を止め

こぼれない様に注いで行く


甘いスープの香りが広がる

ズッと一口飲みホッと甘い息を吐いた


焼けたパンを小分けに割き半分程浸す

染みた甘さと香ばしい焼けた部分を同時に味わう


染み渡っていくスープの温かさが

少し肌寒い秋の訪れと夏の終わりを感じさせる


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