道端にごろんっと寝転がっている

話しかけるが耳をピクピクさせるだけ


野良(のら)らしくない警戒心の無さ

僕は回り込み顔を除く


キリッとした目つきが睨む

僕は咄嗟に目を逸らし再び話しかける


ニャアっと鳴き僕の事など気にもせず

頭をごろんと地べたに置く


フワフワなお腹をチョンッと触ると

薄目でジッと見つめてくる


掌で満遍なく触ろうとすると

素早いパンチが来た


半身を起こしキリッと睨みつけてくる

ごめんねと呟き僕は立ち上がり歩き出す


プニっとしたお腹の感触を思い出しにやけて

手に残った引っ掻き傷を摩(さす)りながら






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