静かなる殺伐
軽(かる)い縁で繋がる友達
深い縁で繋がる親友
僕には一人だけ親友がいる
何十年も培(つちか)って来た深い縁
他の友は全て突き放してきた
軽い縁なんて所詮、脆(もろ)い
親友は僕の頼れる存在で
彼も僕を事あるごとに頼ってくれる
それは当然の事で
これからも変わらない当たり前の事なのに、、、
彼は愛しい人が出来たと満面の笑みで
僕に紹介してくれた
親友だから真っ先に伝えたかったのだと
“おめでとう”と僕も彼に伝えた
二人の当たり前の事柄は
三人の当たり前の事柄に
親友の為に祝福してあげる
それは親友である僕の特権
しかし、彼の愛しい人にも
恋人としての特権がある
彼の愛しい人は僕にも笑顔を向けてくれる
優しい人だ
彼の愛しい人はきっと
僕等の親友関係の領域を荒らす事はしないだろう
彼が愛しい人だけに向ける表情を
僕にも向けてくれる時がいつか来るだろうか
彼の愛しい人に対して僕は
表面上だけの笑顔で済まし誤魔化す
彼の幸せの為だから
そして僕の為に
沸々(ふつふつ)と脇立つ感情を抑える為に、、、
僕はこの脇立つ感情の真意を知らないふりをする
今はまだ知らないふりをする
“気づいてはいけない”
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます