謎な陰キャぼっち高校生の恋愛事情

第12話：体育 (中)

なんて舐めていたことを考えていた結果

(はやっ⁉ どこが元家庭科部だよ！ さっきからサーブが妙に様になってるは、返ってくるシャトルは速いはでまだ一点も取れてないんですけど！)

ちなみに正式ルールはよく知らないが、少なくともこれは体育の授業なのでサーブは一回ずつ交互に交換の10点先取。現在の点数は0-3で負けている状況である。

(……ここで長袖のジャージを脱いだらなんかカッコつけてるみたいに思われそうで嫌なんだけど、学校のジャージって動きにくくて邪魔なんだよなぁ)

「………ちょっとこれ持ってて、誉」

「うわ、授業中は禁止されてるのにさり気無くウィンドブレーカーを穿いてるだけじゃなく、学校ジャージ着てるフリして実は黒の長袖の上から半袖ジャージとかヤンキーかよ、お前」

なんか誉が言ってるけど無視しよ、無視。それよりも問題はサーブの打ち方だ。生憎俺はあのよくバド部とかがやってるサーブを打てないため二回とも下からポーンって感じで打ってるせいで、毎回凄い速さで返えされるのがマジでキツイ。

となると、テニスと同じで上から打つしかないっしょ！

………それからも動き自体をテニスの時のものに変えたりなんだりし、最終的には10-5で勝つことができた。