優しさの形はひとそれぞれ

優しさの受け取り方もひとそれぞれ

誰かに与える優しさや

自分だけに向けた優しさも

元を辿れば

対象があってこそ存在するもの

偉大なコメディアンを失い

彼の優しさを考える

決してそのものとして正しく伝わらなかったかもしれない

でも今思えばそれは万人を優しく包むものではなかったか

大きすぎて多くの断面で切り取られ

彼が求めるものとして伝わらなかったのではないか

それでもいつでも彼は全力の人だったことを誰もが知っている

ひとそれぞれだからこそ

受け取り方もひとそれぞれ

それでも笑いの神様に真摯に向き合っていた彼は

きっといまごろ

神様のひざ元で優しく笑っているのではないか

彼の別人のように寡黙な三味線を聞きながら

そう思えてならない

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