第15話 鉄塔倒し
突然、送電用の鉄塔が倒れる。そんな事件が起きている。
1992年2月20日。坂出送電塔倒壊事件のあらましは以下の通りである。
四国電力讃岐坂出線14号鉄塔が根本からへし折れ、倒壊した。
倒壊により直接、人命が失われることはなかったが、約1万7千戸の停電が発生。停電に付帯して約9千戸の都市ガス供給が停止した。また、鉄塔から繋がった送電線が直下にあった瀬戸中央自動車道にかかったため5時間以上にわたって通行止めとなっている。
原因は鉄塔の台座部分にあったボルト80本のうち76本が巧妙に抜き取られたからであった。
器物損壊事件として捜査されたが、犯人は特定されていない。
抜き取られたボルトは鉄塔付近の斜面にまとめて捨てられていたことから、ボルトを盗んで売るために外したとは考えにくい。
この事件の捜査中、各所の送電鉄塔で検査を行ったところ、数多くのボルト抜き取りが発見された。
事件が広域にわたることから、鉄塔の管理は強化され、柵で囲まれるようになったりしたが、いまこの瞬間にもボルトの抜き取りや鉄塔の倒壊が起きてもおかしくない。
先に犯人は特定されていないと書いた。犯人は人間なのか、それとも別の存在なのか。それさえ我々にはわかっていないのである。
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