第100話 整形

 ヤケに心臓がドキドキしてきた。

 時間が、モノ凄くゆっくりと流れていく感じだ。


 すべてがスローモーションのようにゆっくりと映った。



 ようやくハラリと全ての包帯がほどけた。



「あァ……」僕の顔を見て、三姉妹が小さく息を飲んだ。

 祖父ジーさんも驚いていた。



「ン……😓💦💦💦」

 これは、いったいどういう反応なんだろう。


 本当に手術は成功したのか。


 瞬間、視線を巡らせた。



 僕の顔はどうなっているんだ。

 心配になり手で頬をさすった。



「ボッ、ボットン……」未来が呟いた。



「ぬゥ~…、あのですねェ……

 僕はボットンじゃないですよ❗❗」

 思わず、ヤンキー美少女 未来に反論した。


「ン……❗❗」

 良かった。喋っても口元に違和感がない。

 軽く手でさすってみた。


「これは……😲💦💦」美人弁護士 明里も僕の顔を見て目を丸くしていた。


「フフ…… どう自分で確かめてみる❓」

 女医の神崎麗香が僕に自慢気に微笑みかけた。



「え……❓」自分で…… 

 今度は頬を撫でて確認した。



「どうぞ……」おもむろに看護師が手鏡を差し出した。



「う……」一瞬、躊躇ためらったが、覚悟を決め手鏡を受け取った。



「ゴックン……」生唾を飲み手鏡に顔を映した。



「あ❗ バカな…… この顔は❗❗」

 手鏡には、全く知らないイケメンが映っていた。なんだ。この顔は……



「キャァ~ーッ ヒロォ~ー……😆🎶✨」

 いきなり未来が歓声を上げて抱きついてきた。



「えェ……❓❓」何事なんだ……

 ヒロッて……



 さっきまで、僕のことを『ボットン』と言って揶揄やゆしていたのに、歓声を上げて抱きついてきた。


 どういう事なのか、全く意味不明だ。

 

 



 ※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る