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帰宅…シャワーも浴びず、顔だけそこそこに洗い、ベッドへ潜り込む。
眠気は目を閉じた瞬間に襲いかかられた…次に目を開けた時は、一瞬何が何だか分からなかった。
時計は2時…薄暗い雰囲気で夜中だと知る。
朝の11時にアパートに帰ってきた記憶…つまり約14時間もの睡眠。
一瞬、訳の分からない恐怖を感じた。
静か過ぎる部屋の雰囲気…いつもと変わらないはずなのだが、孤独感を感じる。
寝過ぎのためか、頭痛がする。
頭痛は寒気を呼び、寒気は侘びしさを産んだ。
いたたまれなくなりテレビを付ける…お笑い番組。
寒々しい笑い声が余計に侘びしさを増幅させた。
寂しさに飲み込まれないようにまたステラマリスに行こうと思った。
だが玄関の鍵をかける頃には気が変わった。
これ以上甘えては私は多分ダメになる。
ステラマリスには行かず、私のお店に行く。
頭の痛みはなくならないが、だいぶ収まった。
お店には薬箱がある…頭痛薬から痛み止め、気付け薬、睡眠剤、アスピリン…全て揃っている。
午前4時前…店は閉店し、片付けも終わる頃…裏口から入る。
スタッフに紛れキャサがいた。
キャサから頭痛薬をもらう。
キャサが新しく入った女の子…女王様の愚痴をこぼした。
新人の女王様…エリ…お金欲しさに女王様になった。
なかなか女王の素質のある子なんていない…M…マゾな子はたくさんいるのに。
キャサはぼやいた。
スタッフは慌ただしく働いている…何の為にこの世界で働いてるのか?
お金の為?
スタッフの給料は意外に安い…そこらのスナックで働いた方が高いのに。
頭痛薬を飲む…鈍痛はまだ続く。
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