第六話 ノアの異変

――ルルの遺跡への道


◇アリア

――そんなことが

あったんですか……


でも、いったいデイヴィさんは

いったいどうして

そんなことを……


◇ノア

わからない

父さんの真意はまったく――


◇カイ

だからこそ俺たちは

父さんをさがして出して

問いたださなくちゃいけなんだ


◇クロナ

でも……

デイヴィおじさんも

ウィルゲン大佐も無事……だよね


◇ノア

バカロレア決勝の夜に起きた

オルティスの爆発と津波……

決して偶然ではないだろう


きっとブレスガーデンでのことと

関係している


◇カイ

それを知るためにも、

早くこの仕事をこなして

船大工をさがさないとな


きっと

父さんもウィルゲン大佐も

無事さ


世界一のマキナハンターと

帝国の英雄だ


◇クロナ

そうだよね!


◇アリア

まずは自分たちにできることを

ですね!

がんばりましょう!


◇カイ

ああ!


◇ノア

……ちょっと、兄さん


◇カイ

ん?

どうした


◇ノア

アリアも連れて行くのか?


◇カイ

ダメか?


◇ノア

ダメとは言わないが……

危険じゃないか?


彼女の身に

もしものことがあったら……


◇クロナ

あれ?

ノア、けっこうアリアのこと

心配してる?


わりと、

好みのタイプだったりして?


◇ノア

ち、違うっ!

そんなんじゃない!


僕は、足手まといにならないかを

心配してるんだ!!


◇カイ

それなら大丈夫だろ


ハッカから依頼された

マキナもじゅうぶん

発掘できそうな


凶暴なワーグの出ない

ブロンズ向けの遺跡を

紹介してもらったし


◇ノア

ならいいんだが……


◇クロナ

それにアリアのことは

私に任せて!


ちゃーんと守るから!


なんだか、

妹ができたみたいで

守ってあげたくなるんだよね~


◇カイ

クロナ、頼んだぞ


◇クロナ

任せて!


◇ノア

そういうことなら……


◇アリア

あのぉ……

さっきからどうされたんですか?


◇カイ

いや、なんでもないさ

さあ、日が暮れる前に

依頼をこなして街に戻ろう


◇アリア

はい!



********************



――ルルの遺跡・入り口


◇カイ

ここだ

着いたぞ


◇クロナ

いよいよだね

アリア、大丈夫?

心配しないで!


アリアのことは

私がしっかり守るから!


◇アリア

はい!

ありがとうございます

クロナさん!


ちょっと緊張してますけど

楽しみです!


◇カイ

楽しみか


もしかしたらアリアには

マキナハンターの素質が

あるかもな


な、ノア!


◇ノア

……………………………………

……………………………………

……………………………………


◇アリア

ノアさん?

どうされたんですか

顔色が悪いですけど……


◇ノア

……いや……

なんでも、ない……


◇クロナ

あ~……

もしかしてこの遺跡

ノアが苦手なタイプ?


◇アリア

え?

苦手……


◇ノア

そんなことはない!!


みんな、

この程度の簡単な依頼

さっさと片付けるんだ!


僕たちには

やらなければいけないことが

ある!


行くぞ!!


◇カイ

お、おい、ノア!

ひとりで先に行くなよ!


◇クロナ

あ~、

やっぱり苦手なんだここ……


◇アリア

どういうことですか?


◇クロナ

それはね――


◇ノア

なにしてるんだ!

早く行くぞ!!


◇カイ

クロナ、アリア

俺たちも行こう


◇アリア

は、はい!


◇クロナ

行きながら説明してあげるね


◇ノア

クロナ……

アリアに余計なことを

言うんじゃないぞ……


◇クロナ

はいはい

さ、行きましょ


◇アリア

は、はぁ……



To Be Continued……

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