エッセイ的なあれ

みさわみかさ

【猫】まだ見ぬいつか訪れる猫との別れ

最初からいきなり重たげな話題であれなのだが。


去年の今ごろに迷い込んできた猫の誕生日を、猫の日の2/2にした。

昨日は1周年を祝った。猫用ケーキを買いに行ったら売ってなかったため、少しお高めの餌で代用。

喜んで食べていた(もっとも、普段の餌でも嬉々とするのだが)


節目に際して、早晩、いずれは避けられない別れを意識する。

今までもときおりあったが、より強く。

どんなかたちになるかはわからない。病気・事故・行方不明。

いつかやってきたときのことを、そしてそのとき、今、経験している猫との時間を振り返ったときのことを想像すると、いたたまれなくなる。


実はおとといから連日で3日、そのことで泣いている。

特に今日は少し声を出してしまうほどに。

たまたま見かけたペットロスに関するページを読んでいたら、あまりに悲しい気持ちになって。


安楽死に関する項目が一番こたえた。全部を読めなかった。

仮にもし、安楽死を勧められる状況になったとして、いくら猫が苦しんだとしても、私には選べそうにない。それが身勝手、エゴだとしても。

みずからの決断で死なせることも別れのときを早めることもつらいし、もの言えない本人の、生きたいとの本能を顧みないこともまた。


こんなことで、きたるその日とそれ以降を乗り越えられるのかと不安ではある。

意識してのことではないが、そのときに向けた「予習」「訓練」をしらずしらずしようとしているのかもしれない。


本当にいい猫なんだ。

少しいたずらもするけれど、当初心配したほど家じゅうがぼろぼろになったりはなく、うろついてほしくない場所も(だいぶ根気はいったが)覚えてくれた。

私は全然人間できていないので、正直、きつく怒ることもある。

でも変わらず、親猫に対する子猫のように頼ってくれる。


できることなら何十年とながらえてほしい。どこにも行かないでほしい。

でも、それは無理な願望だ。

今できることは、悔いの残らないようかわいがること、なるべくもう過剰に怒らないこと。

あとは、ペットロスをやわらげるために、いずれは2匹目を迎え入れることか。


ともかく猫、この1年、ありがとう。

次の1年、そしてその次、さらに次と10数年から20年ほどの間、よろしく。

来年は猫用ケーキを売っている店を調べてから買いに行くので。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る