季節の交差点

雪の絨毯を敷いて

街路樹は白い服を纏い

信号機と車のテールランプが世界を彩り

カラスはその身の漆黒さを際立たせ

人はそれぞれに過去を秘め

諦めたように希望の夢を見る



冬の反対側へと季節を巡れば

あの茹だるように暑い夏があるなんて

とても信じられないなとぼやいて吐き出した

溜息の白い揺らめきはまるで迷い子のよう




進むでもなく

戻るでもなく

ただ立ち尽くすだけの僕に

消し去りたい過去のような雪が

降り積もって肩を濡らす頃






交差点の真ん中で

かつての七月が轢かれていた






誰にも気づかれることなく

かつての七月は横たわり

降り止まない雪に

静かに埋もれていく姿が

まるで僕のようで

まさに僕のようだった









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