カエサルの息子

吾妻栄子

オクタウィウス

「無事に処刑は済みました」

 これでカエサルとナイルの魔女の落し胤は消えた。

「小僧は何か言ったか」

 母親と並んで玉座に腰掛けていたあどけない面輪を思い出すと、胸の奥が微かに痛む。

「我らの魂は屈せぬ、と」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る