ラノベの戦争は反戦と解釈されねばならない

 ライトノベルで展開される戦いは、大体の場合現実よりも凄惨だ。

 国家でなく地球の存亡をかけた戦いを徴兵年齢未満の少年少女だけで乗り切らねばならない過酷な戦いだ。

 体罰が当たり前のように横行し、反戦勢力は敵の味方と揶揄され、反戦者が戦うと決意した瞬間に爆発が起き、味方は堂々と戦争を鼓舞する。

 反戦文学の反対のことばかりが起きている。


 しかし、これらはすべて反戦表現と解釈されねばならない。

 リアルの反戦デモが作中で揶揄されても関係ない。

 作中の少年少女兵はリアルの紛争地で戦うことを煽らない。

 戦わない選択が「やらない」選択として爆発で全否定されても関係ない。

 そう解釈せねば、美少女戦記は読んでいられない。


 そんな解釈から生まれる作品に戦記文学としてのメッセージは宿るのか。

 もちろん、文学として死んでいる。




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