さようなら

 分かっていたよ

 君が僕より

 好きな男が出来たって


 分かっていたさ

 僕の愛なんて

 もう必要ないってことぐらい


 明け方の流星群

 次から次へと

 僕に降り注いで


 君の温もりが

 消えていく


 星に願いを

 かければいいのに


 今の僕には

 望みなど何もなくて


 いくら考えても

 一つも浮かばない


 流れ星は

 次から次へと

 空に一瞬の煌めきと発光で

 燃え墜ち


 きっと

 誰かの願いを受けとめ

 抱きしめ


 空を走り去る


『願いが叶いますように』

『どうか想いが通じますように』


 去年の今頃は

 君と見上げた流星群


 届いた気持ちも

 繋がった心も

 通じた想いでさえも

 さようなら


 今は

 もう僕の

 かたわらには

 誰もいない


 さようなら

 僕の恋も愛も未練も

 思い出だって


 流れ星のように

 綺麗に

 跡形も無く

 失くなってしまいますように







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