旅行に行けない代わりに異国の不思議な話をしましょう

 明日は仕事の会があるから家でできる仕事は今日集中してしまおう、と思っていたのですが、無理そうです。やっぱり身体メンテナンスが必要みたい。


 なのでサクッとエッセイを一つ。

 旅情日常といっておいて一年間も日常な話だったので、過去から異国の話を引っ張ってきます。前のエッセイでもしたかもしれない話も入るかも。仕事で行ったり、留学中だったり、いろいろです。


 さてどこから話そうかな、と思ったらネタがありすぎて困る(笑)


 各地で共通して遭遇した出来事として、

「やたら餌付け(?)される」

 がありました。


 *一番新しい記憶はニュージーランド。二〇一八年、オークランド。

 私が泊まったのはモーテル(共同キッチンなどがついている短期滞在型アパルトマンみたいなやつ)かと思いきや……

 なんと客室一つの民家。スタイルとしてはホームステイと同様。自室に鍵なし。

 営んでいたのはドイツ人の(!)画家さん。従って会話はドイツ語の方がお互い早かった。キッチンはおうちのキッチンを使わせていただきます。(電子レンジなかったので、日本から非常食に持ってきていたレンジでチンのおこわが湯煎になりました)。

 まぁ普通の家なので、その方御一家も普通に料理してるのですよ。嬉しいことに水だかお湯だかをもらおうと思ったら「お茶もあるわよ。どれがいい?」ってものすごい種類のハーブティーを出してくれました。


 しかし頂いたのはハーブティだけではなかった。娘さんの学校に持っていく用にお母さんはクッキーを大量作成。


「桜もどう? 焼けたから」


 ご馳走様です。


 そんな小さなおこぼれに預かることもあれば……。


 *留学中、欧州からイスタンブール経由で日本へ帰る時。

 トルコ航空の機内サービスはすごいのですよ。機内でWifi接続地上と交信がエコノミークラスでもできるし、アメニティはしっかりくれるし。

 短距離でもしっかりご飯が出るし(そんなに食べられない)。

 そしてここの機内食って豪華なんですよね〜(そんなに食べられない)。


 そのせいなのでしょうか。


 機内食ってデザートとかスナックとかって時間差で出てくる。

 それを、私の前に座ったご家族のお父さん(トルコ人か西ヨーロッパ人かわからず)、


 逐一全て私にくれる。私も食べられないのに……。


 超貧乏学生だったので、パッケージ物はありがたくいただきました(笑)。


 *またしても留学中の出来事。クラスは少人数で、リタイアしたおじいちゃんとかも受講してる授業。講義が午前午後に跨るため、数人はおじいちゃん行きつけの大学側のレストラン(バー?)に食べにいくとのこと。かなりの数が食べに行ったのですが、蜜柑桜超貧乏です。切り詰められる生活費はまず食費だった……しかもその月は定期券の支払いがあったからとにかくきつくって。お断りして教室で待ってました。


 なんと、おじいちゃん、私におっきなパニーニを二つお土産に作ってもらって、持ってきてくれました! お金に困っている学生がいるからって……いやほんと、奨学金だけでやっていくのかなりきつかったのは本当ですがこれにはびっくり。まさかそんな。もう泣きそうになりましたね。

 そして本当に大きいんですよ。男の人の手を広げてやっと長さが届くかな、くらいでしょうか。しかもイタリア料理屋さんのシェフが作ったパニーニですよ。


 お弁当を持ってきていたので、おうちに帰ってお夕飯にいただきました。


 ***続く***



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