期間限定の生徒会役員(キーパーソン)

今福シノ

第1章 会計の仕事は『鍵』を守ること!?

あらすじ(10万字程度(第1章部分)まで)【ファミ通文庫大賞用】

 高校2年生へと進級した大倉おおくら和真かずま、幼なじみの財津ざいつ秋人あきと金元かなもと。両親が失踪したためひとり暮らしをする和真は、部活に所属するみゆき、生徒会副会長になる秋人になにかを始めてはと言われるも、考えあぐねていた。

 ある日、和真は帰り道でひったくり犯を捕まえる。それを偶然見ていた生徒会長、国分寺こくぶんじ香穂かほに、生徒会の会計になってほしいと誘われる。渋っていたが、生徒会長の勢いに押され、1週間だけ会計をやってみることに。

 放課後ひとりで歩いている和真は、剣道着の女子生徒に襲われるも、香穂のおかげで窮地を脱する。襲われた原因は、会計がお金の入った金庫の鍵を管理し、お金を欲する部は会計から鍵を奪えばお金を手に入れられるという古くからあるルールにあった。

 ある日、みゆきの部活の副部長である明石あかし由夏ゆかから襲撃される。鍵を死守するものの、由夏は全国大会に行くための部費が足りないからどうしても必要なのだということを告げる。

 期間限定の会計をあと1日に控えた日、鍵が盗まれていることが発覚する。生徒会で手分けして探すも見つからない。途方に暮れているとき、みゆきと会った和真は、会話の中から秋人が犯人ではないかと推測し、罠にはめることにする。鍵を持つ現場を押さえられた秋人は、みゆきの現状を知りながら何もしない和真に怒り、鍵を盗んで助けようとしたことを告白。しかし自分のやることは変わらない、鍵を守るだけだと秋人の言葉を否定する。結局殴り合いの喧嘩になり、それを見たみゆきが止めに入るということで、何も解決しないまま事態は収束。

 みゆきは今年の大会を諦めることに、そして秋人は生徒会をやめる決意をし、会長に告げる。しかし会長はそ知らぬふりで辞意を一蹴し、秋人は副会長を続けることに。和真も、会計を続けることを宣言する。

 すると突然会長から告白まがいのことを言われ、さらにみゆきからキスをされ、和真は今後の高校生活がお金の問題だけではないことを悟った。

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