ツリーの蜜
「駄目じゃないか、ツリーの蜜を盗み食いなんかしたら」
タカタ神父はフランチェスカを厳しく叱りつけ、こう命じた。
「罰として、フランチェスカは今日明日の二日間、クリスマスツリーとなって教会の出入り口に立ち続けるように」
フランチェスカは教会の出入り口の扉の脇に佇んだ。クリスマスイブの朝のことだ。クリスマスツリーが服を着ているのは不自然ということで、全裸で佇んだのだが、クリスマスツリーにしては見た目が貧相で物足りない。
そこでタカタ神父は、ツリーを飾りつけすることにした。呼びかけに応じて、近所の子供たちが飾りを手に教会に集合し、作業が始まった。子供たちはフランチェスカの裸体のあちこちに、好き勝手に飾りをつけていく。子供たちの中にはティーンエイジャーもいたが、彼女の女性的な部分に邪心をもって触れる者は一人もいない。みな、彼女がクリスマスツリーだと思い込んでいるのだ。
フランチェスカはやがて、体の奥が甘く疼くのを感じた。彼女の股間から蜜が分泌され、甘美な芳香を周囲に放った。
蜜を最初に発見したのは、トニイという名の少年だった。トニイは好奇心に任せて指でそれをすくい、舐めた。それをタカタ神父が目撃した。
「駄目じゃないか、ツリーの蜜を盗み食いなんかしたら」
タカタ神父はトニイを厳しく叱りつけ、こう命じた。
「罰として、トニイは今日明日の二日間、クリスマスツリーとなって教会の出入り口に立ち続けるように」
トニイは裸になってフランチェスカの隣に佇んだ。子供たちはトニイにも飾りつけを施した。体の奥が甘く疼くのを感じたトニイの股間から蜜が分泌され、それを発見した……。
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