第7話 冬の神様が去らない理由



 僕の内心の心の荒れ模様をよそに、彼女は雄弁にいろんなことを語りだす。


 かみさまはないがしろにされると怒ってしまう、のだとか。

 かみさまはさびしがりやだから、かまってあげなくちゃいけない、のだとか。

 かみさまは楽しいことがきっときっと好きなのだから、とてもにぎやかにしてあげなくちゃいけない、のだとか。


 そこまで語った彼女は、結論つけて僕にこう言ってきた。


「だから、お祭りをしよう」

「はぁ?」


 うん、「はぁ?」としか言いようがない。


 つまり彼女は何がしたいのだろう。

 そんな事して何になるというのだろう。


 神様なんているわけないし、そんな事信じてるようには見えないし、そもそもお祭りなんてどうやってする?

 やったとしたって見返りは?


「いいでしょ? だって毎日退屈だなーって顔してた。これくらつきあってよ」


 僕はどうやって反応すればいいのか分からない。

 それって僕に気があるって事?

 それともただのお祭り好き?

 何か僕には分からない理由があるの? 


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