第6話【小学校卒業式それは通過点に過ぎない……】

『卒業証書授与……』

決まり文句に児童が応じて、紙切れ一枚を有り難そうに受け取って行く……

一応僕の前の人間が呼ばれたから、僕も準備はした……が僕が呼ばれる事は、無かった……


~教室~

僕は信頼していない担任に聞いた。

「僕の卒業証書はどうしていただけ無かったのですか……?」

答えは淡々としていた。

「こちら側で紛失していたから、追って郵送する」

「はぁ……そうですか……」

この人間にとって僕は、郵送で済まして構わない児童であり、教え子感覚が麻痺した哀れな大人なんだろうと自分に言い訳した……


物語の舞台は、生活Lvの格差がより拡大していく中学生三年間に入っていく……


(つづく)

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