青春砂漠


青春を

うろうろした

いや

うろうろさせられた

ここは何処だ?

ああ青春だったな

だが見渡す限りそこには何も無かった

「ああそうですか」

それ以外の感想が浮かんでこなかった

天使が向こうで微笑んでいた

きっと背後から刃物でも突き立てられているのだろう

そして笑わされているのだろう

本当は微塵も楽しいと思えることなんて無いのだろう

おれはいつからか握り締めていた手の平をそっと解いた

べとついた金貨


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