朝の通勤快速


「あんた誰?」

わたしは尋ねた

「痴漢」

そいつは言った

わたしは考え込んだ

「尻を触ったりするやつ?」

「ええ」

そいつは真顔で頷いた

何故か怒っていた

「しかも無断でね」

そうしてその手がわたしの下腹部に伸びぐにぐに揉み始めた

痴漢は顔を顰めていた

仕方がないからお前の尻を揉んでやっているとでも言いたげ

作業

世界は広い

でもほとんどが無駄な広さである


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