第4話 しっかりしろ俺



 あれは妹あれは妹。

 しっかりしろ俺。

 ただ記憶があるから、戸惑って意識してしまっているだけだ。

 これは恋愛感情なんかじゃないんだ!


 ああでも、愛しの君の声が忘れられない。


 あー、あー、あー。

 知らない知らない。そんな人知らなーい。


 なんて奇行を続けていたら、家族や友人から白い目で見られた。


 これは本格的にやばい。

 なんとかせめば。


 そこである仮説を立てた。


 俺と前世の俺が同じだから、混乱するのだ。

 好きなタイプの女性とか、理想像とか、守ってあげたい少女像とか、そういうの?


 だからあれだ。


 もっと俺が別人になればいい?

 そうすれば、和沙を見る目も自然とかわってくるはず。


 でもどうやれば?


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