神の予想
何もない白い空間、終わりはなくただただ真っ白いだけの空間。
そんな空間で神はある報告を待っていた。
「ドゥエサス、あんたの言ってた事調べ終わったよ」
突如現れるババァ事ニュクス。
わしはニュクスに1つ調べ物をしてもらっていた。
「それでニュクス、どうじゃった?」
「結果から言うと、間違いなく干渉してるねぇ。それもわたしやあんたが気づくずっと前から」
その報告だけでわしの胃が痛くなる。まさかもうそこまでやっていたとは、完全に気がつくのが遅れた。
「あんたの予想どうり、すでにティファは手駒を何体か作って、あの世界にいるっぽいねぇ、調べろって言われた時は、ありえないと思ったが。してやられたねぇ」
笑いながらニュクスは言うが一切顔が笑ってない。自体はすでに深刻な所まで来ているのだ。
そもそもおかしいと思ったんじゃ、勇者のスキルがある者が精神干渉を受け
いくら精神干渉が得意とされる、魔族のサキュバスでも勇者には効果がないはず。それなのにあのエピーロと言う魔族は勇者を操ることができていたのじゃ。
そうなれば、誰かがあの魔族に力を授けたという所まで読める、だけど勇者をも操れる力を授けられるのはあの世界にはいない、つまり神の誰かの仕業という事になるのじゃ。
正直ティファ以外ならいいなとか思っていた。他の神がふざけ半分でそんな事をしたのならば、注意するだけで済むからでもそうこういってられないのが今の状況。
「ドゥエサス、気休めにしかならんと思うが、あまり根をつめ過ぎても行かんぞ、こうなってしまった以上あんたの頼みの綱である、シオンにどうにかしてもらうしかないのじゃからな」
確かにニュクスのいう通りではある。わし達が世界に強く介入する事は禁じている。仮のそれが邪神討伐だとしても、あの世界に行かれた時点でわし達には何もできない。
「ニュクス、とりあえずシオンと接触するぞい、そしてこの事を説明する。可能な限りこちらからの支援もするしかないのぅ」
「わかった、時間制限は付くと思うが、何とかシオンがこちらの世界に来れるように手配してみよう」
「ありがとうなのじゃ、いつも世話をかけるのぅ」
ニュクスは「ふん、らしくもない礼なんていらないよ」と可愛げのない事をいいながら、この空間から去っていった。
わしの方もシオンに渡す能力を考える。
すまんな、こんな事に巻き込んでしまって。でもわしらにも、もう後がないんじゃ
誰も聞いていないのに1人ポツリと言葉が出てしまった。
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シオン「何か気配が...」
ルリ「どうしたのシオン?」
作者「次回から新章に入ります!乞うご期待」
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