2085年10月11日

メモにあった事は全て真実だった。


もちろん私にメモを書いた記憶はない。



未来の私へ。



ここには新しくわかった事を書く。


所持金は5万レアル。


これが多いのか少ないのか?


私へ

その検証のためにも使った金額は、

細かく書いていってほしい。



まずは私の置かれている状況を確認するため、

外出して見ることにする。


アパートの出口にフロントがあり呼び止められた。


宿泊料を請求される。


出費3,000レアル。


どうもアパートだと思っていたこの場所は、

観光用の格安モーテルのようなものらしい。


引き続き調査が必要だ。


外は空気が薄くこの場所は高所なのだろうか?


行き交う人の中には、

酸素マスクのような物を装着した人が結構いる。


数歩歩いただけで軽いめまいがして、

再び宿泊所のフロントに戻る。


中は酸素が濃くすぐに体調は戻る。


体調が戻るのを待ちフロントで再びたずねると、

観光客の人には良くある事らしい。


火星の酸素濃度は地球の標高5000メートルに近いらしく、その環境に慣れてない観光客には、

市販の酸素マスクが必需品らしい。


私のいる場所は火星らしい。


普通に地球だと思っていた私から推測すると、

私は観光か何かで火星に来ている可能性が高い。


となるとパスポートがあるはずだ。


確認するとパスポートが出てくる。


そこに書かれた私の名はキャスナー・ブラウン。


出身国アメリカ。


パスポートの発行日は10月1日になっている。


いつ来たかはわからないが、

少なくてもこちらに来て、

一週間はたっているだろう。


これは失くさないようにしなければいけない。


記憶の無い私は特に。


重要事項=パスポート


フロントで携帯用酸素ボンベをレンタルしていると言うのでそれをレンタル。


出費は500レアル。


これは宿泊している客だけに格安で提供される

サービスらしく、本当はもっとするらしい。


空気にお金を払うのがここでの常識。


お金残高=46,500レアル




─2─

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