02 地獄
PM 4:25
太陽がそろそろ山へと沈みそうな頃、ぼくの後ろに聳え立つ富士山は紅みを帯ている頃合い。
喉が渇いてきたので水筒の麦茶を飲むことにした。
「げぇ、もうないじゃん」
水筒の麦茶がないことにぼくはちょっとばかし不快になる(まぁ、自分で飲んだんだけど)
仕方ないっとボソッと言うとぼくは駅近にあるコンビニ プチストップへと向かう
棚から緑茶をとりレジで会計を済ませる。
「ありがとうございました」と定員さんの声を後にコンビニを後にする・・。
現在
コンビニを後にした訳だけどここから先の記憶がない。
思い出そうとするが頭を打ったせいなのかなんなのかよく思い出せない。
「痛!!」打ったと思われるところから電気が体を駆け巡る。
そこへ 「誰かそこに居るのか?」と男の人の声が左側の曲がった先から聞こえる。
誰か来た!そう思いぼくは声を出す。
「ここです!ここ!!」と声のする方へと声を出す。
「おう!ここか!」と男の人と思われる人はヒョコっと壁から顔を出す。
そこには姿こそ人間だが人間ではありえないものが付いていた
「お、鬼!!!」
そう目の前には鬼、黒髪にツノを生やした男、否、背丈が高校生くらい少年が立っていた。
「ふざけるな!俺様は
「なんか・・・エモい!エモすぎる!」
「お、おう、そのエモい?とは知らんがなんか褒められたようで嬉しい気がする」
この烏の妖と名乗る少年は
ぼくも自己紹介をしてここに居るけいいを話した。
「そうか、お前は現世から来たのか」
飛沫は困った様な顔してこっちを見てくるので心配になり聞いてみる、てか現世って言い方は・・・。
「えっと〜、どうしたの?そんな顔をしてさぁ」
「えっとな、今は——」
「じ、地獄!!」
飛沫があらかた説明してくれたので要約すると此処は地獄で今現在は現世との道を100年に一度の大工事がやっている為に出れないこと等。
「ていうか地獄ってぼく死んじゃってるの?」
ぼくはオロオロしながら飛沫に聞いてみた。
死んでないよね?(ぼくまだいっぱいやりたいことあったのに)等頭の中が混乱しかけている。
「いやお前は死んでいない、恐らく空間の歪みかもしくは・・何者かに召喚されたかだな」
「召喚された?」なんか異世界ものみたいな展開、いや地獄だから異世界ものでいいのか?
心の中で疑問に思ってると「あくまで予想だ、そこまで信じなくてもいいが」と飛沫が言う。
「まずは・・」
ゴクリ
唾を飲み込み飛沫の話に耳を傾ける。
もしかしたら閻魔大王の所に行くかもしれない、地獄で1番偉い人だし。
「閻魔大王の所に行こう」
やっぱりエンマ様のとこいくのね。
「だけど、まずは
「大焦熱地獄ってたしか暑くて熱くて炎の地獄の」
「まぁ、暑いぞその格好だとな」
自分が長袖でいることにたいして言っているのだろうか?
そのまま飛沫は話しを続け、「まぁしょうがないか、現世じゃ今は冬だしな」と言いてから「大炎町に行けば半袖ぐらい売ってるだろ」と言った。
「半袖が売ってればありがたい、この格好じゃ暑くって」
さすがに大焦熱地獄の近くは暑いし、しかも冬服だし。
「てことで大炎町に行こー」
「おー!」とノリに乗ってみた。
こうしてぼくたち二人(人と烏?)は閻魔大王のとこに行く為に大炎町に向かうのであった
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