第42話 働いていた現場の人達との別れ
3月上旬、奈緒はピンキーダイナマイトとして活動する前、続けていたアルバイト先に東京へ行く為別れを告げに来ていた。奈緒はまず中学1年生からお世話になった毎々新聞を訪ねた。
斉藤「あれ、奈緒ちゃんかい?」
奈緒「ご無沙汰しています、奈緒ですよ」
佐田「アイドルをやるからって別れを告げられた時は寂しかったけど、今は奈緒ちゃんの活躍を見てて輝ける道に進んで貰って良かったと思っているよ」
奈緒「有難う御座います」
佐々木「ホント言うと僕は奈緒ちゃん彼女にしたいって思ってたんだ。アホだなぁ~って思わないでね。でも、今はアイドルやってる奈緒ちゃんを見たいなぁ~って思うんだ。幸せになって欲しいから」
奈緒「佐々木君、随分と御世話になりましたもんね。私も佐々木君好きですよ。ただ、好きな人が私は多すぎるぐらいで。良い人に恵まれ過ぎたんでしょうかね」
佐々木「奈緒ちゃんに好きって言われたよぉ~」
奈緒「佐々木君?」
佐田「おい、佐々木ちょっと好きって言われたぐらいで魂抜けてんじゃねぇよ」
斉藤「あら、佐田さん。な~に自分も言って欲しいみたいな顔してるのよ。私も言ってあげるわよ。好きよ♡」
佐田「斉藤さん、アイドルに成り切って迫ってくるのは止めて。年を考えてくれ」
斉藤「もう~、酷いわね。奈緒ちゃん、新天地東京へ行くんだろう。頑張んなよ。応援してるぞ、おばちゃんは」
佐田「おじちゃんもだ。中学1年生から高2の終わりまで5年間も一緒に働いたんだもんな。お別れがつらいけど活躍期待してるよ。ううっ!」
奈緒「佐田さん有難う。斉藤さんと佐田さんは私にとってお母さんとお父さんと言っても良い存在でした。これからもまた帰って来たら、皆でやってたBBQやりましょうね」
3人「そうだね、奈緒ちゃん。頑張れよ~」
毎々新聞の人々に別れを告げると、今度は奈緒は高校の2年間お世話になったオラジン弁当を訪ねるのだった。
和田「あら~奈緒ちゃんお久しぶりね」
奈緒「ご無沙汰しています。和田さん、緒方さん」
緒方「あれから凄いわね~全国ニュースでも取り上げられてウチの店にも取材が何件も来たわよ」
和田「売り上げがこの店だけ5倍になったりしてねぇ~、凄かったんだから」
奈緒「そうですか。そんなに人来ましたか。私はここでの思い出は売り上げを10倍にして繁盛店にするって当時言ってましたよねぇ~」
緒方「言ってた。そしたら本当に10倍売れる様になってビックリされた事、今でも憶えてるわよ」
奈緒「後、怪我した時にも優しく対応して下さって、本当に嬉しかったです」
和田「そうね。意外と奈緒ちゃんはそそっかしい所があるから、注意して観てあげてなきゃいけない時もあるのよね」
奈緒「私は2人とお仕事で来て幸せでした。東京に行っても2人の事忘れませんからね」
和田「奈緒ちゃん、頑張ってね」
緒方「おばちゃん達にもまた会いに来てね」
奈緒「また故郷に錦を飾る時が来ると思うから、その時までどうかお元気で」
奈緒は2人に別れを告げると、最後に高校1年から2年間働いた笹井田建設にやって来たのだった。
久保「お~奈緒ちゃん久しぶりだな」
奈緒「久保監督お久しぶりです。お腰の調子はどうですか?」
久保「そんなに悪くは無いよ。奈緒ちゃんの姿を見れて幸せだよ」
大森「奈緒ちゃ~ん、俺らの事まだ覚えてるかな」
奈緒「大森さん、まだタバコ吸ってるんですか。禁煙宣言は嘘だったのですか?うるうる」
相田「こら、大森。奈緒ちゃんを泣かせるなんて禁固6500年だぞ」
土方「外出た時は周り恐竜しか居ないかもよ」
大森「その前に死んでますよ」
奈緒「皆、今まで2年間だったけどここで私を励ましてくれて有難う」
大森「なんだよ。奈緒ちゃん、水臭せ~ないつでも戻って来いよな」
相田「待ってるからよ」
土方「アイドル業辞めたら奥さんになってくれ!!」
久保「そんなの俺が先じゃ」
相田「もう齢じゃないですか」
土方「引退しろ」
大森「後は任せろ」
久保「お前らな、いい加減にしろよ。奈緒ちゃんまたね♡」
奈緒「はい♡」
3人(やっぱ奈緒ちゃん良いなぁ~)
奈緒はこうしてお世話になった現場に別れを告げるのだった。
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