第36話 冬休みそれぞれの過ごし方 奈緒編
12月下旬、奈緒は学校が冬休みに入ったので、何をして過ごそうか迷っていた。そんな時、元ピンクジャガーの七海から電話が来たのだった。
七海「奈緒ちゃん久しぶりだね」
奈緒「どうしたの?七海ちゃん、元気だった?」
七海「私達は元気にしてるよ」
奈緒「そっか、また会いたいと思ってたんだ。冬休み中に会えるかな?」
七海「OK。今日の午後から暇してる?元ピンクジャガーと奈緒ちゃんのメンバーで行きたい所があるんだ」
奈緒「分かった。待ってるよ、私の七海♡」
七海「はっ、奈緒姫。直ちに馳せ参じます♡」
午後になって奈緒の下へ七海と桃子と風香と美野里がやって来た。
七海「おまたせ、奈緒ちゃん」
3人「お久しぶりだね、奈緒ちゃん」
奈緒「おお、元ピンクゴーレムの4人や」
桃子「ピンクゴーレムじゃないよ、奈緒ちゃん。桃尻ジャガーだよ♡」
風香「違うよ、ピンクジャガー。自分のチームの名前忘れたの?」
美野里「まぁ~桃尻って言われると悪い気はしないよ。私、可愛くない方だから」
七海「奈緒ちゃん、馬鹿な事言わないで、コイツらも馬鹿だから」
奈緒「女の子は馬鹿なぐらいが可愛いって言われるよね」
風香「そうそう、貴金属をつけたマダムのトーク可愛いよね」
七海「……。可愛い?ソレ」
美野里「私はトマトが無限に出て来る機械。可愛くない?」
七海「……。だって機械でしょ?可愛くないよ」
奈緒「でも七海ちゃん、美野里ちゃんはトマト好きなんだよ。あっ、もしかして、うん。だからじゃないか?」
美野里「はっ、はい実は」
風香「そうなのか?」
美野里「黙ってて申し訳ありませんでした。私達は一蓮托生なのに。トマト、大好きです」
桃子「馬鹿~隠し事は無しだよ私達。いちえんたくしょうなんだ」
風香「桃子黙れ」
七海「……。はぁ~、これでもウチの元NO2なのかねぇ~、馬鹿ばっかり。ねっ、奈緒ちゃん」
奈緒「いや、そんな事無いって可愛いじゃん。トマトバー行くかい?」
美野里「うん。行きたいよ。トマトで乾杯したいね♡」
風香「それじゃあ、行きますか?」
七海「ファミレスでいい?」
奈緒「うん」
奈緒達は七海の単車に乗り、市内のファミリーレストランへやって来た。奥から七海、奈緒。手前に風香、美野里、桃子が座った。
七海「じゃあ、何頼もっか?」
桃子「私、スイートテンハンバーグ」
風香「何時も1個しか食べないじゃん。何なのその大食漢アピールは。私はスイートテンハンバーグリミックス」
美野里「桃子の事言えないし」
風香「私の5臓6腑は鍛えてあるの。問題ないわ、今日こそイク。ククク」
美野里「私はこれが好きなんですよ。トマトのトマトクリームトマトパスタ和風トマト添え」
七海「もう10割トマトよそんなの。此処のメニューおかしいわよ」
奈緒「まぁまぁ、変わった店もあるって七海ちゃん。私はねぇ、自家製釜で焼いた漆黒炭火ピザ」
七海「コレ真っ黒だよ、大丈夫?焦げてるだけじゃないの。ああ、ええと私はねぇ、さっきから選ぼうとしてるけど変なの多いから、コレにする。???ミックスピザにするわ」
其々が注文をして待っている間に5人の話題は奈緒の今後についての話になったのだった。
七海「えっ、じゃあ奈緒ちゃんはピンキー解散した後は、東京でソロアイドルやるんだぁ~」
奈緒「まぁね。色んな番組とか出てみたいなぁ~って今は思うよ」
桃子「クイズ番組1000人に聞いちゃおうに出てよ。あの番組大好き♡」
美野里「じゃあ、こんな問題どう?歩きスマホをしていて起きそうな事とは?」
七海「そんなの1番多いのは前の人にぶつかるでしょ、普通に」
桃子「いや、七海さんそれは30代女性の意見ですって。老化ですか?」
七海「殺すわよ、あんた。年齢関係ないじゃないの」
風香「あの~言ってもいいですか。その問題はこういう事です。『向こうからイケメンのお兄さんが走りスマホをして来て子供が生まれる』ですよ」
七海「何でいきなり結婚よ。イケメンとは限らないし」
風香「走りスマホはイケメンの特徴で書いてありますよ女性誌に」
七海「……。あっそう。悪かったわね。恋多き女で無くて」
美野里「でもそれは3位ぐらいかな。1番多い意見は『スマホが人間を引っ張っている』これです」
七海「……。そんな事は絶対無い。5000円掛けてもいい」
奈緒「20時間歩いたらそうなるよね美野里ちゃん。でも1位っていうのはよくある事を言わなきゃ駄目だよ。歩きスマホで起きそうな事は『気付いたらいい男の人に抱かれていた』よ♡」
3人「キャー♡歩きスマホ怖い」
七海「そんなロマンスが起きる訳無いよ。そんな事が有ったら女だったら覚えておきたいでしょ、絶対。違う?」
桃子「う~ん、やっぱり七海さん男日照りなんですね。サバサバしてますもん。乾燥ワカメになっちゃいますよ」
奈緒「七海ちゃん」
3人「七海さん」
七海「……。いや私、そこそこ現役の時可愛いって色んな男達に言われてるからね。何を隠そう桃姫とは私の事であり、奈緒ちゃんが来るまでは私…」
奈緒「七ちゃん……。恋しよ」
七海「そんな乾燥干からび女を見る目で見ないで。あり得ないんだけど~あり得なくない?って感じ」
4人(古いJKなんだぁ~、可愛いのになぁ~)
そうしてると注文した料理がやって来た。
七海「何これ、黒焦げじゃないの」
奈緒「いいの、こういう料理だから。知らない?焼き過ぎたピザ。美味しいよ」
3人「美味しいですよ、七海さん」
七海「私は無いわぁ~。いや、でも。やっぱ無いわぁ~」
桃子「七海さんのも美味しそうですねぇ~」
七海「何これ」
美野里「これフルーツポンチピザだ。良いなぁ~、女子力高いですね」
七海「私はもっと、オカズになる様な物が食べたいのよ、こんな物、オーナーの家のポストに突っ込んどきな」
風香「そんな事言ってるからJKコレクションとかのJK雑誌漁りまくって見なきゃいけなくなるんです」
七海「奈緒ちゃんの前でそれ言わない約束じゃん。それにJKコレクションにそんな珍な流行りの食べ物載って無かったよ」
奈緒「私は地元の流行り物専門誌おかしなグルメ高知を読んでるからね」
3人「あっ、私達もです」
奈緒「最新おもしろグルメ情報満載だよね。今月は種埼町長のロングインタビュー掲載だし」
3人「面白くて為になりますね」
七海(私ってどこかズレてんだぁ~)
その後、奈緒達は高知城の光のアート展のイルミネーションを見て感動して過ごしたのだった。ただ七海は密かに帰りに蘇我に電話していた。
七海「ねぇ~蘇我、おかしなグルメ高知って知ってる?アレを読まなきゃ高知のJKは語れませんわな」
蘇我「なんだそれ、聞いた事もねぇ~よ。何がおかしなグルメだアホか。用が無いなら切るぞ」
___ブツッ、プープープー
七海「……」
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