詩集Ａ

弾ける顔面

くたばれ、絶望感！

のばす指先、触れる鼻先。

見ているぞ。

いまもなお。

はしたないな、その振舞い。

叫んでも、見つめても、

くちごたえならいらない。

走ればいい。

逃げきれる自信があるなら。

無防備な唇。

冷めた眼差し。

うわずみのやさしさ。

沈みこむ愛情。

緊急事態、メーデー、メーデー。

走っても転ぶ姿に滑稽な立ち振舞い。

ざまあみさらせ。

それが、お前にお似合いだ。

カタカタふるえる、運命主軸。

紡いで紡いで紡いで紡いで。

揺れる蜃気楼。奏でて脳髄の奥。

ふるえる唇。

噛みつく唇。

何が僕にできるのか？

話しておくれよ、片方だけの上履き。

聞こえてくるのは、無機質なノイズ。

ははははは、止まらない。

ははははは、終わらない。

危険、危険、つなぎとめて、僕たちの明日。

話せよ、向かい風。

標は彼方に。

揺れて揺れて、決断はお前のなか。