僕はカラス
バーバラ・C
第1話 僕はカラスという生き物
ある日、僕は母さんに聞いた。
「なぜ僕たちは身体が小さいの?」って。
母さんは「カラスだからね。鳥の中じゃ普通より大きいんだよ。」って答えた。
なぜ人間よりも小さいの?って聞けばよかった。
僕たちの巣は山の木の上にあるんだけど、山の中には人間が使う道路が下からグルリと山を回りながら上へと通っている。
そして一番上の広場には人間が使う公園がある。
その公園には人間が人間の子どもを連れて車に乗ってやって来て楽しそうに遊ぶんだ。
すごく楽しそうで僕は羨ましい。
母さんは僕が空を飛べるようになったら公園で遊べるからしっかり食べて羽ばたく練習をたくさんするようにと言ったんだ。
僕は大人たちが人間がいない時に公園で遊んでいるのを知っている。
だって僕の巣から公園は少し見えるんだよ。
みんなで人間の残していった食べ物を食べたり飲んだりして、すべり台っていうのに止まってツルツルと羽ばたきながら下りて来て騒いでる。
ああ、早く飛べるようになって僕も公園で遊びたい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます