僕はカラス

バーバラ・C

第1話 僕はカラスという生き物

 ある日、僕は母さんに聞いた。

「なぜ僕たちは身体が小さいの?」って。


 母さんは「カラスだからね。鳥の中じゃ普通より大きいんだよ。」って答えた。


なぜ人間よりも小さいの?って聞けばよかった。


 僕たちの巣は山の木の上にあるんだけど、山の中には人間が使う道路が下からグルリと山を回りながら上へと通っている。

そして一番上の広場には人間が使う公園がある。


 その公園には人間が人間の子どもを連れて車に乗ってやって来て楽しそうに遊ぶんだ。

すごく楽しそうで僕は羨ましい。


 母さんは僕が空を飛べるようになったら公園で遊べるからしっかり食べて羽ばたく練習をたくさんするようにと言ったんだ。


 僕は大人たちが人間がいない時に公園で遊んでいるのを知っている。

だって僕の巣から公園は少し見えるんだよ。

みんなで人間の残していった食べ物を食べたり飲んだりして、すべり台っていうのに止まってツルツルと羽ばたきながら下りて来て騒いでる。


 ああ、早く飛べるようになって僕も公園で遊びたい。


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