『校内一の美男美女カップルに嫉妬してテニスがどんどん上手くなる俺どうなの?』~深窓の令嬢は彼に話しかけれない~
@haidoroponnpu
第1話『月瀬美住』
中央高校で『深窓の令嬢』と言えば月瀬美住のことである。
大きな目
ぴんと張りつめた雰囲気
彼女の容姿やスタイルはため息をつくほどに整っているが
誰も近寄らせないオーラがあり
校内で『深窓の令嬢』というあだ名が付いていた。
高校2年になった今でも浮いた話はなく
きっと
彼女の恋愛対象は大人の男性だろう
なんてイメージも先行し、
同年代の男子は近づくことすらはばかられていた。
放課後、颯爽と校内の廊下を歩く美住
すれ違いざまに廊下で駄弁っている女子にこっそり手紙を渡す。
「・・・あーあたし、用事できたわー、先帰ってて」
「えー、よりっち、男ぉ?」
「ちげーし」
$$$
高校から少し離れたファストフード店
ふたりの女子は人目につきにくい席に座る。
「あたし、お前にトークアプリのID教えたよな?」
「まぁ、それはそうなんだけど」
「なぜ使わん?」
「しょ・・・証拠とか残るかも・・・だし」
「あたしらは犯罪でも企ててんのかい」
「聞いて・・・今日は進展があったんだ」
「ほぉ?」
・・・
もじもじする美住は
恥ずかしがりながら話し出す。
「・・・今日、黒峰君と・・・目が合ったんだよ!」
「・・・」
頬を染めながら嬉しそうに話し出す美住を見ながら
頼子は思った。
(・・・これ、今日も全く進展ない奴だ・・・)
『月瀬美住』は同じ2年の『黒峰周吾』が大好きである。
その事実は、親友の『友野頼子』しか知らない。
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