動物を用いた、48音あるいはそれ以上の歌
01♨
犬、猫 (多数)
惚けえぬ夜や深雪まつ白猫のゐて笑む我ら善哉たべず
ωとふ〈尻〉もあそび〈口〉になる
(ほうけえぬよやみゆきまつしろねこのゐてゑむわれらぜんざいたべず
オメガとふをはりもあそびくちになる)
韻に餓ゑ最寄の駅を捜す犬
公と私まぜて美味ならむ帙ゆるめれば猫あそぶ炉へ
(ゐんにうゑもよりのえきをさがすいぬ
おほやけとわたくしまぜてびみならむちつゆるめればねこあそぶろへ)
犬をとめ何ゆゑ熟れず練り歩く ちまた駆けゐてその皮膚やせつ
刺身食む子らも覚えよわろき辯
(いぬをとめなにゆゑうれずねりあるくちまたかけゐてそのひふやせつ
さしみはむこらもおぼえよわろきべん)
迫るわん 寒空より 嫌な飢え……
黒猫の道には 夕べ誰も居ず お星を集めて 消えぬ人影。
(せまるわんさむぞらよりいやなうゑ
くろねこのみちにはゆふべだれもゐずおほしをあつめてきえぬひとかげ)
雄狐 そして犬も押さへよ(武玉川)
(ろくめえたあほどのひゅうまんやわらふこゑすればせなかにみちゐるけむり
をぎつねそしていぬもおさへよ)
ねこの道 幅員狭し やをら行け 周章つるなかれ 色まだ消えぬ
うべ 誉めて笑む人およそ巣にも去り
(ねこのみちふくゐんせばしやをらゆけあわつるなかれいろまだきえぬ
うべほめてゑむひとおよそすにもさり)
園児らと浮輪用ゐて碧く澄む水に夕方前より入る
寝覚の犬こそ吠えけれ撫ぜろ親
(ゑんじらとうきわもちゐてあをくすむみづにゆふがたまへよりはひる
ねざめのいぬこそほえけれなぜろおや)
教室の隅にゐる彼等 色目で落とせぬ僕達は迷ひ悩む
猫さんも和ゆゑ衿を遊ぶべき
(けうしつのすみにゐるかれらいろめでおとせぬぼくたちはまよひなやむ
ねこさんもわゆゑえりをあそぶべき)
愚かしき犬呆気なく餌にやられ
胃を壊す夢その真似も等比よりわんだふる地へ吠えてみさせむ
(おろかしきいぬあつけなくゑにやられ
ゐをこはすゆめそのまねもとうひよりわんだふるちへほえてみさせむ)
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