さよならは告げない
鳥が雪に埋れて死ぬ美より
コンクリートで死んでいる汚さより
泣き喚きながら死ぬ絶望よ
大人しく死なない絶望よ
我らが見るのは死体のみ
鳥は必死にもがいて生きようとしただろう
我らが見るのは死体のみ
その美しさと汚さに心打たれる
恐ろしき生き物であり
さよならではなく、美と汚さで区別して捨てる我らなり
我らも同じであることを知りながら
知らぬまま
心虚にこときれる
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