ひとりぼっち #深夜の二時間作詩

或るみちのよすが 海壁を辿るように

さざ波と傾ける 暗礁に乗り上げたひと 夏の眼差し

手を差し伸べて 掬い取る 星屑たちの集い


夢また夢の数多旋律 泥縄にくちづさんで咽喉を潰して

電燈の元でポルカよ躍れ 明かりに召された毒牙の長調


忘れちまった名前を詠んでは

あとちょっと先を呑み込まれた

啼いているかの路地裏の吹き抜けに

過去に縋る影達の足並み


行く手を阻む朝日が馨し孕みもしない白鴉の袖が

魅得なきゃいいのに手をこ招いては誰も知れずに

擦れ違うばかりで漂泊している 外れない影 形を喪い

燃ゆる日々は身に焦げ点いた 明かりを模しては朝となる


少しだけでも障り逢えれば あたたかみだけを遺して 

ただ勝手に未来に歩む、道すがらの徒花と知る

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