惑
その瞼が降りた時
ひたひた
虚ろな虹彩が胸を貫き凪を裏切った。
諦めと尊敬と嘆息に撞かれ
共に何処までも堕ちた底は 酔いに廻る
躊躇いも 腐る秘蜜で
しゃぶりつくして あげる
パンドラの匣で 僕らの心臓は止ヨせ孵る
と君はわらって言ったけど。
薄明の焔は 偽善で
ひとつがいの拓かれた死界だったの。
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