第77話逆光の繁華街の隙間を詠う提灯行列

逆光の繁華街の隙間を詠う提灯行列

桃源鏡に反射して縫合した赤き迷宮


螺鈿の篝火の飾りを羽化す翳すら

夢想乖離の末 手厚くも底へ往く


仮面を配す太陽は嘘ばかりを着る

祝いの席で夕暮れは背骨を添わせ

浅ましさだけで花を生かすように


さすらいの兄弟が笑顔を迎えつつ

掻き束ね乳母車に花を鎮める

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