第42話かの星へ往く為

かの星へ往く為

漣は時を超え停滞した


カナタの笑みは海の底に

膨れ溶け

鎖充満する。

下り坂の虹が、

どこまでもどこまでも負う翳は


誰もかも悔い意地を望み

薄情な銀狐の足跡を新雪に燃す


宙は碑を空かし月を赤らめた

夕暮れは紫水晶に封じられた


懐かしい潮彩、あれもこれも

空蝉。嗚呼、夏涸れ

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