1ー13★混乱??

イーグルとの食事から5日ほどがたった。

アイテム運びとサポーターの仕事は順調に行っていて、熟練度もレベルも両方上げることができた。

現時点での俺のステータスがこちら


☆☆

アイテムボックス3

513765YUN

アタル・ナカノ(37) LVレベル3

種族    →人間

職業    →冒険者[9]

体力     13/13(+32/32)

精神     7/7(+41/41)

力      9 (+29)

防御     10 (+24)

速度     10 (+22)

魔力     0/0(+0/0)

属性     ×

職業スキル  座標認識スポット

ボーナススキル座標移動ムーブ

備考

 装備 銅の剣  (力+2)

    革の腰巻き(防御+2)

☆☆


今回はレベルも3まで上がったので、それに伴いアイテムボックスの方も3まで拡張したのだが…

レベル2になったときに金貨を2枚払って拡張してもらったので、レベル2でも2枚だと思っていた。

だが今回の拡張で金貨を3枚請求されてしまった…

拡張したいレベル=金貨の枚数になるらしく、高レベルになればなるほど金がかさむのかと新たな悩みを抱えてしまった。


(ミンネさんの説明って一気にくるから分かりづらいんだよ…)


そして今日もアイテム運びの仕事が終わり、戦士系ギルドの方へ足を運ぶ事になっている。

だが昨日のソフィアの話では、5日前に話があったソフィアの姪が顔を見せに来ると言っていた。

どんな方なのか気になるなと思いながら戦士系ギルドに到着したので扉を開ける。

イーグルの面々を探すと、ソフィアとセアラに挟まれるように座って白いフード付きのローブを身に纏い、短めの杖を持っていて緑の髪で俯いて座っている少女がいた。

俺はイーグルの面々に近寄りいつものように挨拶をする。


『どうもこんにちは』


一人の少女がハッとしたように顔を上げて青い目を輝かせて俺の方を向いた。


『あっ…あのっ…こっ…こんにちは。エルメダ・ベオルって言います。その……宜しくお願いします』

『アタル・ナカノと言います。お話は伺いました。こちらこそ宜しくお願いします』


誰よりも早い自己紹介に少し面食らってしまったが、先ずは挨拶で返す。


『よーし、今日もみんな揃ったし、それでは早速行きますか!』


(あれ?顔見せって聞いたけど…いきなり討伐に同行なの??)


ヘンリーが、いつものように声をかけてきた。

俺は心の声を押し止めて、正門までループを行おうとする。

するとソフィアからストップがかかった!


『エルメダもアタルちゃんに自己紹介したいだろうし、今日は歩いて正門まで向かわない?』

『俺は全然良いですけど、みなさんは大丈夫ですか?』


(あれ…今アタルちゃんって言われた気がしたんだけど…気のせいか?)


『『『意義なーし!』』』


イーグルの面々が返事をすると、エルメダは俺の横に並んで歩きカードを出してきた。


☆☆

アイテムボックス1

2000YUN

エルメダ・ベオル(14) LVレベル1

種族    →ハーフエルフ

職業    →風魔法使い[1] 楽師[1]

体力     4/4(+5/5)

精神     9/9(+6/6)

力      3 (+5)

防御     6 (+7)

速度     5 (+7)

魔力     9/9(+7/7)

属性     風

職業スキル  魔法効果上昇(個の強さに依存)

ボーナススキル風初級魔法

       演奏相乗効果

備考

 装備 木の杖  (力+1)

    布のローブ(防御+1)

☆☆


俺はステータスを見せてくれて驚いた。

個々によって違いは出てくるのだろうとは思っていた…

それよりも初対面で知り合ったばかりで見せても良いのか?

多分、14と言う年齢のせいなのか…


(いや、でも14で働くとかはありえないでしょ!レベルも熟練度も両方1って…親子って位離れてるし…ハーフってことは親が人間とか?魔法使いってことは魔法特化なのか?楽師って何だ?そうじゃない…俺は何を思っているんだ…)


色々と情報が入ってきすぎて混乱しすぎているのが自分自身でハッキリと分かる。


『ちょっと歩きながらだと、ゆっくり見れないから今はいいかな…』


(そうじゃない、もっと話すべきことがあるだろ!)


『あっ…気付かずに、ごめんなさい』


(その表情は卑怯だ…)


フードの奥から可愛らしい少女が遠慮がちに俺を見ている。

普段接点のない顔だけにどう接すれば良いのか全く分からない。

何も言えなくなる自分に怒りが募ってきた。


『とりあえず今日は見学だよね?って…多分、ついてこれないと思うんだけど…』

『エルメダちゃんは無理そうならナカノさんが先にムーブで門まで運んで戻って来るとかダメですか?』


イーグルの面々も最初から、エルメダがついて来れるとは考えてないらしい。

ヘンリーからエルメダの扱いについて一言入る。

俺のムーブが往復1回分増えることになるが、そのくらいなら許容範囲だ。

エルメダも嬉しそうに頷いているし、ヘンリーの指示通りなら危険もないと思う。

取り敢えず危険は少なくなったと感じた俺は、エルメダをリラックスさせようと何気ない話題をしながらイーグルの面々と門まで向かって歩いていた。


(多分、イーグルのペースに嵌まってるんだろうな…)

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