「The Real Me」

お葬式に行く

48歳の母は大学病院で検査した結果 そのまま入院

それがその1ヶ月後に亡くなった

残されたのはご主人と二人の娘 下の娘は中学2年生

弔辞を読むのは親友 それを聞いて思ったこと

私が死んでも弔辞を読んでくれるような

私のことを「よく」わかっている人はいないな

誰にも本当の私を見せていなから

誰も本当の私のことをわかっていないから

誰の目にも本当に悩んでいるなんて映らないから

育児で悩んだとか 仕事の愚痴とか どんな些細なことでも話せる

そんな人(同性)には巡り会ったことがないから

誰の目にも元気でパワフルな私にしか映らないから

誰も本当の私を知らない

話すことも 人と関わることも苦手な本当の私を知らない

どこに行っても どこにいても

「ひとり」なんだなぁ…と思う

(そういう選択をしたのだから仕方がない)

そんなことを上弦の月にだけ「話す」…

そういうときは月にだけ本音を言うことにしている…


菊の花できれいに飾られた祭壇を見て思ったこと

思い出したFr. Shivaのレクチャー “Under the Shadow of the Wings”

志半ばでこの世界から旅立ったFraterたち

その彼らとどんな時間を過ごしたのか

彼らと彼と「世界」は大きな流れのなかでどんなふうに関わったのか

「青の春秋分点」の話とともに自身の言葉で語られた

つい1週間前 息子の学校長が亡くなった話とも重なる

末期ガンだったこともあり生前葬に近い段取りを自分で計画していたと

讃美歌もお返しも前夜式等の段取りも添えられた手紙も何もかも故人が計画していたと

それがすべて忠実に実行された

そしてすべてが終わってからその学校長の娘が私の職場の同僚であったことを知った

亡くなるまで自分の思い通りに生き

亡くなってからも自分の思い通りに生きる

思い通り…

私は自分が死んでから目の前のあるような祭壇で仏式で送られたいのだろうか

それとも それとはまったく「違った形」で送られたいのだろうか

……

送られなくてもいいな 

子供たちのなかに「私」が残っていれば それで…


遺言も私の思いもわたしの思いも 全部このSNSの中にある

このPCからアクセスすればPSWなしで見ることができる

いつか 誰かがそれを読んで

本当の「私」=「わたし」に辿り着いてくれることを願う

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