「Dragon」

ろうそくを灯すと龍が生まれた

聖なる3日間のあいだ灯し続けたろうそくに

生まれた龍


家の中で

わたしがひとりになれる時間はほとんどない

せいぜい夕飯の準備をする時にこうしてろうそくを灯し

それを見つめながらあれやこれやと考えごとをするだけ

龍が立つのはほぼ毎日のことだけれど

ここまで激しい ここまで大きいものは初めて


夕方 何の気なしにルーンを引く

「ダガズ」のあとに「ブランク・ルーン」

組み合わせにも驚いたけれど

自分のことで思い当たる節がないので不思議に思っていた

もうひとつ無指名で引くと 「ウルズ」正位置

春分で引いたルーン

彼のことなのではないかと唐突に思った

人生を変えるほどの改革

ひとつの「道」の成就

何だか自分のことのようにうれしくて 

そのルーンを見ながら微笑んでいた

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