「Varying」
いつものどんよりとした鼠色の冬空ではなく
遠くまで見渡せるほど透明に澄みきった蒼穹
日が沈んでからの夜空も同じように
だんだん春が近づいて来ている
だんだん春がやって来ている
変わっていく
変わっていってる
空の色も見え方も
空気の流れも風の薫りも
月齢6.8の上弦に近い月が西に傾いている
その月を囲むように瞬く星たち
そのもっと向こうにさらに輝く金星
……
月と星を見て やっぱり安心する
夜空を見上げてほっ…としている
でも
「感覚」が未だに元に戻らない
ルーンの声もとても遠い
もう2ヶ月以上になろうか
「彼」が部分的にわたしの「それ」を遮断している
そんな気がする
その日が過ぎるまで不必要な危険を避けるために
そんな気がする
こうやって日記を書いていてもどこか合わない感じがする
わたしのわたしという部分を上手く言葉にできていない
わざとそんなふうに「感覚」をズラしているのだろうか
あえてそんなふうに「感覚」をズラしているのだろうか
どこかで独りになりながら
この空を見続けていたな
飽きるまで
どこかで独りになりながら
このこがね色の月を見つめていたいな
わたしが元のわたしに戻るまで
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます