幻視　深紅の唇

湯槽につかって目を閉じると視えたもの

グロスでも塗ったように光を放ちながらそこにある紅い唇

今日になって　もう一度考えてみた

あれは唇ではなく　ポインセチアの苞ではなかったかと

血のように紅い楕円形をした物体

血？

キリストの血？

これを意味していたのだろうか？

それとも？

月のサイクルが巡る　運命の輪が回るように

１２月　クリスマス・イブ

月齢14.4の月

空を流れる雲すら突き通す夜の太陽

白銀の満月が生み出すモノトーンの絵画

去年　何かを暗示していた14.4の月

その月と同じ月を見ながら考える

目の前にある高度７８度の月を

聖夜を飾った聖なる光

一片の曇りもない輝ける光

「東」の空にある月よ

今宵わたしをどこへ導こうというのか

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