「Something Change」

本当に何日ぶりかで夜の散歩に出掛けた

しがらみなく出掛けられるのは久しぶり

夜の闇に溶け込むように歩きはじめる


空には月没まであと1時間の宵月

頭上には薄い雲に邪魔されながらも見える星たち

車道にはところどころに雨の忘れ物の水たまり

そこに自分の影を映しながら歩いていく


静かに目を閉じると

何かを考えながら=何も考えないようにすると

意識が

自分の内側と外側に同時に落ちていく

ある一点を目指して同時に動いていく

ある一点で拮抗するような感じ


感じといえば 

右側が寒いし冷たい

真夜中を過ぎると体の中心が冷えてくる

それに

昨日あたりから自分がひとりぼっちという感覚が消えない

孤独なのではなく 自分の存在だけになっている

そんな感覚(うまく表現できない)

「彼」の名を呼んでも「彼」は いま 隣にいない

「彼」の気配を感じない

いなくなったわけではないのだろうけれど

私のそばに来られない理由があるのだろうか

……

あと1週間後には満月=月齢15.8

私は何か変わるのだろうか

それとも

何かを変えられるのだろうか

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